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固縛器具の種類 その2


前回ご紹介した合繊ロープ以外にも、荷崩れを防ぐために正しい固縛を行うための専門の道具があります。

ワイヤロープの取り扱い

合繊ロープと同様、ワイヤロープも固縛のために頻繁に利用されるロープのひとつです。合繊ロープと同様、キンクの生じるおそれのある箇所や著しく曲がりグセのある箇所はすぐに直しておくようにしてください。雨水にさらされたり、サビやホコリの多いところで使用したときは、サビや油切れの内容に綺麗に拭き取り、手入れを怠らないようにしましょう。ワイヤロープの掛け方も合繊ロープと同様に、結んだり引っ掛けたりして使用すると強度が低下するため、「合繊ロープを使用する時の注意事項」をご参照になって同様の対応を施してください。
使用前、使用後と常に点検をし、以上のあるものは取り替えましょう。例えば、ワイヤロープの径が公称径の7%を超えて減少したものについては使用してはなりません。ワイヤロープのヨリの間で、素線数の10%以上の素線が切断したものを使用してはなりません。よりが戻った状態や変形、型崩れが著しく心鋼が露出してしまったものは使用してはなりません。編組み部分の不完全なものは取り替え、アイスブライズの環部の変形の著しいものは使用してはいけません。キンクしたもの、錆び、腐食、油切れの著しいものは使用してはなりません。

ロープ類の取り扱い

基本的に、合繊ロープとワイヤロープは同じように、結び方や掛け方によって強度が低下してしまうので注意が必要です。こま結び、本結び、引しめなどの結び方をすると、ロープを2本使用するにも関わらず強度が0.5本分まで下がります。引掛け、十字結びの場合はロープ1本分まで強度が下がるので注意してください。また、積荷の鋭い角にロープを直接掛けると切断する可能性があるので、必ずクッション材を用いて固縛します。特に、90度の角度を有する積荷に引っ掛けられたロープの強度は、通常の50%〜60%まで落ちるので、特に注意が必要です。ロープの種類により、張力を加えた時の伸び方に差があるので、これも注意が必要です。たとえば、新品の12mmの太さの繊維ロープを50kgfの力で引っ張った場合、約3〜5cm伸びます。これが100kgfになると約5〜7cm、200kgfになると約8〜12cmも伸びることになります。これが、8mmの太さのワイヤロープの場合、50kgfの力で引っ張ると約0.04cm、100kgfだと約0.07cm、200kgfだと約0.13cm伸びる計算になります。このような伸び率を加味した上で、正しくロープを選んで固縛しましょう。

荷締機の取り扱い

荷締機には、キトーレバーブロックやフジプーラー、富士式荷締機など様々な種類がありますが、一貫して、レバーブロック、プーラー、ヒッパラーなど、フックの回転部分や鎖、ワイヤロープなどに錆が出ないように汚れを落とし、塗油します。荷締目をする時にレバーにパイプを挟んだり、足で踏むことは大変危険なので絶対に避けてください。鎖部分は、破損を防ぐためにねじれたままでは使用しないよう注意してください。固縛した後の荷締機のレバー及び鎖には、振れ止めを施します。

当て物(クッション材)

ワイヤロープや合繊ロープが滑ったり、過度に当たって切断してしまうのを防ぐため、また、積荷が損傷したり接触したりするのを防ぐために、様々なクッション材を使用します。麻袋、当てゴム、ゴム帯、毛布、布団、すのこなどの「ヤワラ」、パイプの半割りなどの「当て金」、薄い板などの「当て板」、矢板、くさびなどの「キャンパー」などがあります。用途に合わせて正しいクッション材を使用し、積荷を安全に固縛しましょう。

 
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

固縛器具の種類 その1


以前、荷崩れの発生する原因として「積み付けの形が崩れることによる荷崩れ」が挙げられることや、荷崩れしにくい固縛方法と注意事項などをご紹介しましたが、今回は具体的な固縛器具のご紹介をいたします。

固縛に関する禁止事項

固縛機器の破損や外れなどを帽子するために、荷台のロープフックや外枠の株に荷締機のフックなどを直接かけてはいけません。必ず、補助ワイヤロープまたは環を使用してください。積荷を保護するために当て物を使用し、積荷には直接ロープや荷締機を当てないように気をつけましょう。また、積荷に取り付けられた金具が角張っている場合は、ワイヤロープを直接かけずに、必ずシャックルを介して固縛してください。
積荷とワイヤロープとの張り角度はなるべく45度以内に収め、角度を大きくしないよう注意します。ワイヤロープを結んだり引っ掛けて使用すると強度が半分以下になるため、そのまま使用してください。固縛箇所で積荷とあおりの間に隙間がある場合は、そのままにして固縛せずに必ず木材を埋めるよう注意してください。

合繊ロープの種類

積荷を積載して固縛するためには、合繊ロープなどの専門道具を使います。
合繊ロープの強度は、太さだけでは判断できません。同じ径であっても柔らかでボリュームだけがあり強度の低い合繊ロープもあるので、単位あたりの重量が規格以上あるかどうかを確認することが重要です。

合繊ロープの張力

ナンキン一段締めの場合、人力でロープをかけた場合の張力は、熟練のドライバーが全力を集中してロープを締めた場合には約110kgf、熟練のドライバーが普通に締めた場合には約70から80kgf、ドライバー以外の不慣れな人が締めた場合には、体重75kgの人で約60kgf、体重50kgの人では約35kgfまで張力が減ってしまいます。貨物を積載して走行したとき、車体の振動によって積荷自体も振動します。それによってロープの結び目が固くなったり、積み込んだ時にあった積荷と積荷の隙間が詰まったり開いたりすることで、ロープの張力は約40〜50%減少します。加えて、合繊ロープに張力を加えると本来の長さより伸びたり、使用期間によってその伸びが変化したりすることも加味して使用してください。

合繊ロープを使用する時の注意事項

合繊ロープはワイヤロープに比べて化学的、物理的に影響を受けやすく、ヨリが戻った時強度が極端に低下するので注意が必要です。また、ゆっくり引っ張っても切れませんが、緩めておいた物を急に引っ張るとたやすく切れてしまいます。鋭い角のある物体に合繊ロープを掛けて力を加えると、外側の繊維は大きな伸びが必要になって切れやすくなってし舞うので、できれば間に角材やあおりなどをあてがって鈍角になるように固縛してください。雑貨などに合繊ロープを掛ける場合は、足元に注意しながらロープが重なったりよじれたり、外れないように注意して作業しましょう。
合繊ロープを外す時は、荷物の安定を確かめてから緩めてください。また、合繊ロープを引き抜く時は無理をしないように注意してください。もしも合繊ロープに捩れが生じた場合はすぐに直しましょう。ロープを、ロープのヨリと同じ方向に何度もヨルとキンクができてしまい切れやすくなるので、絶対に避けてください。

合繊ロープ使用後のお手入れ

合繊ロープは常に乾燥した状態で保管し、次の作業の時に最良の状態で使用できるようにしておきます。濡れた合繊ロープは日陰で陰干しをします。汚れたままだと、繊維が痛みやすくなってしまいますので、常に清潔な状態を保ちましょう。酸性、アルカリ性の積荷には合繊ロープは使用してはいけません。バッテリ液、洗剤、ペイントなども同様に、合繊ロープの使用は禁止されています。
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

荷崩れしにくい固縛方法と注意事項


積み付けをきちんと行わないと、走行中の車両に加わる振動や衝撃により、積み付けが移動したり変形し積荷とロープ掛けの間で隙間が生じてしまいます。その結果ロープ掛けが緩み、積荷にロープ掛けをしていない場合と同じ状態になり、荷崩れの範囲がさらに広がることになります。したがって、ロープ掛けの効果を保持するために、積みつけの仕方をよく知るとともに必ず実行しなければなりません。

カートン、木箱などの数物雑貨の場合

まず、前後左右の隙間をなるべく小さくするように、前方から整然と緊密に積みつけることから始めます。「天地無用」などの荷扱い指示マークにしたがって積みつけ、その貨物に適した荷扱器具を使用し、手かぎなどは使用しないようにしましょう。積み重ねる場合には、その貨物の外部包装が上積みする貨物の重量に十分耐えうるものであることを確認してください。万が一、上積貨物の重量により変形する恐れがある場合には、中間にベニヤ板を挟んで重量の分散を図りましょう。
同一寸法のカートンや木箱貨物を積み付ける時は、積み重ねる段ごとに配列のパターンを変えて積み付けると安全です。最近は、倉庫保管とトラックの積み卸しの効率化のために数物雑貨の大部分がパレット積みされています。一般的には、パレット積みの中でもピンホール積みやレンガ積みの方法がもっとも荷崩れしにく方法として採用されています。
カートン箱を積み重ねた場合の上下間の摩擦係数は、実験によると0.2〜0.4の範囲でやや滑りやすい結果が出ています。ですから、高く積み上げる(多段積)場合には、中断にダンボール紙を挟み込むとカートンの圧損や変形も減り、横滑りに対する抵抗力も増えて荷崩れしにくくなります。

各種の貨物を混載する場合

決して軽い貨物の上に重い貨物を積み重ねないようにしてください。軽い貨物が重量に負けて破損し、バランスが崩れて荷崩れの原因となります。貨物に鋭い角や突起物がある場合は、他の貨物を損傷しないように当て物をして保護します。

鉄鋼製品や長尺物などの場合

重量貨物は、集中荷重、偏心荷重になりがちなので、積み付ける時は重量配分に十分考慮することが大切です。
積荷全体を総合した総合重心の位置は、トラックの荷台の前後左右の両者の中心いちになるべく近いことが望ましいです。特に、重量の重い機械製品や不整形の加工物などを数個積み合わせる場合は、荷台中心に積荷の総合重心が近づくように積み付けることが必要です。
サイズの違う、大きい機械などの複数の積荷の場合には、積載重量や貨物の寸法から前後(特に前方向)や左右に隙間が生じるので、その隙間は木材などを使用して、走行中にズレを生じないような対策を施しましょう。コイル・コンクリートパイル・大口径菅などの円形断面の貨物の積み付けについては、積み付けに当たって転動防止のために歯止めを用いないといけません。歯止めの高さは直径の10分の1以上であることが望ましいです。

積み付け、固縛にあたっての注意

積み付け作業は指揮者と十分に打ち合わせし、その指示に従います。特に帰り荷を積む場合には、積荷の確認が大切です。積み付けと固縛に必要な機器を十分に活用し、絶対に作業に手抜きをしないよう心がけてください。荷台上での積み付けと固縛作業中は、常に荷崩れや不慮の自体に備えるとともに、可能な限りクレーンドライバーの視野から外れないよう、積荷と鳥居の間に入ったり、積荷の下に入らないよう注意して作業します。安全帽、安全靴を着用し、安全な姿勢で作業を行なってください。

 
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

安全輸送のための 積付け作業・固縛作業


荷役作業時の墜落、転落災害

貨物自動車運送事業における死傷者事故は、墜落や落下によるものが3割も占める原因となっています。鋼材輸送などにおいては、お客様(発側)では作業台や固縛施設などの安全設備が整備されてきているが、お客様(着側)においては、十分な配備がされていない状況にあります。ドライバーの積付け技能や固縛技術をさらに向上させ、車両からの転落や墜落の防止を図るとともに、お客様との定期的なパートナーシップ会議などを通じて安全設備などの設置を推進し、自己の撲滅に取り組む必要があります。

積付けや固縛、シート掛け時の事故

荷台において、製品や車乗備品との接触、つまずき、滑り(特に雨天時)、強風の煽りによる転倒、転落事故が起こりやすくなっています。車上での後ずさりや、不安定な作業姿勢も事故につながる原因です。積付け、積卸における作業台の不備による車上から転落する事故も報告されています。ワイヤー、台木やシートなどの積付材料の路上落下、乗り上げによる交通事故や、手抜き作業や指定材料使用義務などの固縛基準違反による製品の落下自己、および慣れによる事故も起こっています。車上でシーツを折りたたむ作業をしている最中、突風に煽られて車上より転落したり、需要家構内でパイプを取卸中、荷崩れにより玉掛補助のドライバーが重大な災害に巻き込まれてしまったケースもあります。固縛基準違反および積み付けの不備によって製品が落下した事故、他の車両の落下物により当方のトラクターのフロントガラスが損傷した事故も起こっています。積荷関連の事故については以前の記事「健康起因・ 過積載・飲酒の事故」をご参照ください。
固縛基準については、公益社団法人全日本トラック協会が作成した「鋼材積付け・安全輸送マニュアル」や「積荷企業」が制定した基準を遵守しなければなりません。

積付けや固縛、シート掛け時の事故を防止するポイント

定例訓練計画によって、固縛基準教育を二重、三重にもわたって実施します。走行中にシートが膨らんだり、剥がれないように十分固縛します。もちろんシートの不良による濡損事故に注意してください。荷締機は補助ワイヤーや「環」を利用し荷台フックに直接使用してはいけません。車上で、荷台の外側に背中を向ける作業は大変危険ですので、厳禁です。荷締機は「押し締め」が鉄則です。また、シートを伸ばし広げるときは、危険を回避するために可能な限り地上で作業を行うようにしてください。昇降設備、作業台、ハシゴなどの安全設備が設置されている場合は、必ず利用してください。安全な作業姿勢が取れるように、固縛材料および荷台上の整理整頓、清掃をして清潔に保つことを徹底しましょう。荷締機、ワイヤーなどの定期点検と管理状況の可視化と記録をとり、基準に従って交換や修理を行ってください。運転の途中休憩するときは、車両点検(一回り点検)とともに、積荷の点検を行います。

ドライバーの「積荷落下防止責任」

鉄鋼製品などの重量物には、集中荷重偏荷重になる製品も多く、積込者に対して具体的に積載位置を指示することが重要です。車両後方への製品の積み付けは、連結車両ではジャックナイフ現象を起こす可能性があり、プロドライバーとして積み付けの指導と監督が大切になってきます。車両は積荷の力が荷台の中心(積荷中心=積荷の総合重心位置)に働くように設計されているため、中心位置に積み付け、安全走行を実施してください。
道路交通法第75条の10では、積み付けが完了した後の「積荷落下防止責任」は、ドライバーが責任者となるよう定められています。
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

健康起因・ 過積載・飲酒の事故


健康状態に起因する事故

事業用トラックによる交通事故は全体的に減少傾向にあります。しかし、脳や心臓疾患、体調不良など、ドライバーの健康に起因する事故はむしろ増加傾向にあります。公共の道路上で重量物輸送を行うドライバーの健康維持と健康管理を徹底することで、安全運行を確保しなくてはなりません。
例えば、心筋梗塞を発症したドライバーが、停車中の車両から意識不明の状態で発見されたり、ドライバーが蜘蛛膜下出血を発症して意識を失い、車両が道路外に転落した事故なども報告されています。

過積載による事故

過積載輸送は、車両性能や自然環境、道路などを悪化させると共に、法令遵守の視点からも重量物輸送の事業者としてあってはならない物です。
過積載は、車両の制動性能を悪化させ、重大事故に直結する非常に危険な行為です。過積載時には定量積載時よりも後部から押す力が大きくなり、ジャックナイフ現象を起こしやすくなります。さらには、バランスを崩しやすくカーブや右左折などでは強いアンダーステアーになり、横転を誘発する非常に危険な行為です。過積載走行は、下り坂では通常よりスピードが加速し、フェード現象やベーパーロック現象を引き起こしやすく、事故の確率が上がります。過積載は燃費の悪化を招き、NOx(窒素酸化物)を通常よりも多く排出します。また、道路や橋梁などに深刻な影響を与え、騒音など環境に対する負荷を増加させます。過積載は、エンジンやサスペンションなどへの負担が大きく、車両の寿命を縮めます。さらには、クリップボルトが折損し車輪が外れる事象や、タイヤが破裂する可能性もあり大変危険です。道路からの振動により、ブレーキパッドなどの摩耗が激しく、部品の修理や交換頻度が高まります。

飲酒運転

道路交通法65条「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」という規定を言うまでもなく、飲酒による重大事故は許すことのできない大犯罪です。「飲んだら乗らない」は社会人としての最低の常識であり、ましてや物流を職業とする者にとっては弁解の余地は皆無です。
飲酒運転は、脳や体への影響が顕著に現れます。例えば、動体視力が落ち、視野が狭くなるため信号の変化や路上の人や車の動きの見極めが遅れます。飲酒をすることで抑制が効かなくなり、理性が失われがちになるため運転に必要な判断力が低下してしまいます。スピードを出していても自覚できなかったり、乱暴なハンドル操作になりがちです。飲酒をすると集中力が鈍くなり、とっさの状況で変化に対応できなくなってしまいます。アルコールは運動をつかさどる神経が麻痺するため、ハンドル操作やブレーキ動作が遅れがちになります。運動神経が緩慢になることで体の平衡感覚が乱れ、直進運転ができずに蛇行運転をしたり、信号無視を起こしたり、カーブが曲がりきれなかったり、横断中の人を見落としたり、ハンドル操作を誤ったり、ガードレールや電柱に衝突するなどの悲惨な事故を招きます。
道路交通法で、「酒気帯び運転」とは、血液1ml中のアルコール分が0.3mg以上または呼気1l中のアルコール分が0.15mg以上含まれている場合を指します。例えば運転する前夜に深酒をしたとして、翌日のアルコール濃度が基準値以上であれば、酒気帯び運転とされます。体内に入ったアルコールは、一定時間血中に留まります。一般的には、体重70kgの男性が350mlのビールを1缶飲んだ場合、アルコールが分解されるまでに約2時間、500mlだと約3時間かかると言われています。女性の場合は体格が小さい場合が多いため、それぞれ更に1時間ほどアルコール分解にかかる時間が長くかかります。飲酒後何時間経過しても、アルコール血中濃度が必ずしも平常値に戻るという訳ではありませんし、アルコールが完全に分解されるまでの時間は個人の差も大きく、年齢や体質、その時の体調や飲酒量によって大きく左右されます。長時間の運行をする前夜や、仮眠前に寝つきをよくするために飲酒するドライバーもいますが、これが酒気帯び運転につながる大きな原因となっています。「酒酔い運転」に関しては、アルコールの影響によって正常な運転ができない状態での車両の運転のことを指します。双方ともに、プロのドライバーとして、社会人として決して許されるものではありません。お酒は責任を持って適度に楽しみましょう。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

事故を未然に防ぐ日常点検整備


前回、車両火災事故を防ぐポイントとして、点検整備が最も重要であるということをお話し致しました。そこで今回は、日常点検と点検整備、給油脂についてご紹介いたします。道路運送車両法第4賞では、日常点検整備、定期点検整備、点検整備記録簿の管理を規定しています。重量物輸送の車両は、点検整備を適切に実施し、整備不良に起因する事故や配達遅延などの防止に努めなければなりません。

日常点検:ブレーキ(制動装置)

1. 乾燥路をゆっくり走行してブレーキペダルを踏み、効き具合に以上がないかを確認する。
2. ブレーキペダルを踏み、話した時のブレーキバルブからの排気音に異常がないかを確認する。
3. ハンドル方式の駐車ブレーキは、ワイヤーの引きしろに異常がないかを確認する。スプリングブレーキ方式のものは、コントロールバルブを操作し、スラックアジャスタの作動に異常がないかを確認する。
4. エアタンクの凝水はないかを確認する。
5. エアタンクドレンコックに漏れはないかを確認する。
6. エアホースのエア漏れや亀裂、損傷はないかを確認する。
7. キャブ内トレーラー用ABSウォーニングランプの点灯、消灯に異常がないかを確認する。
8. 空気圧が正常に上がるかどうかキャプ内の圧力計で確認する。
日常点検:車輪(走行装置)

1. タイヤの空気圧は適正化どうかを確認する。スペアタイヤについては必要に応じて点検する。
2. タイヤに亀裂、損傷はないか確認する。
3. タイヤに異常な摩擦はないか確認する。
4. タイヤの溝の深さは十分あるか確認する。
5. ホイールナットの緩み、脱落、折損などの異常はないか確認する。
6. ホイールナット付近にサビ汁が出た痕跡はないか確認する。
7. ホイールナットから突き出しているホイールボルトの長さに不揃いはないか確認する。

日常点検:連結状態(連結装置)

1. カプラジョー、レバーブレーキカップリング、ジャンパホース、ジャンパケーブル、ABSケーブル全ての連結状態に異常はないか、漏れ、損傷はないかを確認する。
2. 灯火装置、および方向指示器の点灯、または点滅具合に異常はないか、レンズの汚れや損傷やないかを確認する。
日常点検:その他

1. 補助脚の作動に異常はないか、内筒の格納状態に異常はないか確認する。
2. 補助脚の操作ハンドルは正規の位置に格納されているか確認する。
3. 車両付属品の搭載状態に異常はないか確認する。
4. 運行において異常が認められていた箇所に異常がないか再度確認する。

日常点検の順序

まず一番始めに、運行において認められた異常個所の点検から始めます。異常の点検整備を怠ると、重大事故に直結してしまいます。ジャンパホース、ブレーキカップリングやカプラジョー車両付属品などはメーカーが指定している点検期間で点検してください。タイヤ、ホイールナット、点灯装備および方向指示器、ブレーキ各種、スペアタイヤなどは必ず毎日点検してください。

最後に

前回の「重量物輸送における接触事故や火災事故の防止」でもご紹介しましたが、車両火災の原因として報告されている事例は、日常点検整備で防げるものが多数あります。例として、リレーエマージェンシーバルブ内の水分凍結、ホイールベアリングの焼きつき、スプリングチャンバの劣化、駐車ブレーキの解除忘れ、チャンバ不良によるブレーキドラムの過熱、スプリングチャンバの劣化などが、車両火災事故の原因として報告されています。日々の点検整備が、このような重大な事故を直接的に防げることを心に留め、プロドライバーとしての自覚を持って運行に臨んでください。

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

連結車両(セミトレーラー)のブレーキ特性


セミトレーラーのブレーキには、様々な種類があり、それぞれのブレーキによってブレーキが効くタイヤが異なります。連結車両はブレーキ操作についての理解の深さと正確さが重大事故を防ぎます。どのようなブレーキがあり、それぞれがどのような特徴があるのかを十分に理解しましょう。

1. フットブレーキ

トラクター部分とトレーラー部分のすべての車輪にほぼ同時に作動します。海外メーカーの中には、作動時間差を設定しているところもあるようです。

2. トレーラーブレーキ

 

トレーラー部分(後部)にのみ作動させるもので、運転席のレバーで操作します。走行中、エキゾースト(排気)ブレーキを作動させた時のトレーラーの押し上げ(突き上げ)防止が主な使い方です。また、信号での一時停止時は、駐車ブレーキの代わりとして代用したり(フットブレーキと併用します)、上り坂での坂道発進時や、下り坂での押し上げ防止(ジャックナイフ現象)などに利用します。

3. エマージェンシーブレーキ

 

トレーラー部分に作動する非常ブレーキで、ブレーキ・エア圧の低下時やエマージェンシーラインが破損した時に、安全のため自動的に作動します。

4. エキゾースト(排気)ブレーキ

エキゾーストブレーキはエンジンブレーキの一種であり、トラクターの駆動軸に作動させるもので、運転席のレバーで操作します。一定回転数以下になると自動的に作動しなくなるため、停止したらスイッチを解除する必要があります。雨や行き道、凍結路などの滑りやすい路面では、ジャックナイフ現象を起こしやすいので、使用しないようにしましょう(リターダーモ同様です)。仕組みとしては、エンジンの排気管内の弁を閉じることにより、排気ガスが抵抗となりピストンの動きを鈍くし、タイヤの回転を抑制する効果が出ます。

5. リターダー

リターダーを広義に定義すると、エキゾーストブレーキ、エンジンブレーキ、リターダーを指します。これらは同じ操作で作動します。スイッチを入れておけば、走行中にアクセルから足を話すだけで自動的にブレーキが効き始めます。リターダーは全てエンジンブレーキの効きをサポートするもので、駆動軸のみに効果があります。一般的にリターダーとは、電磁式、油圧式(流体式)、永久磁石式などによってプロペラシャフトの回転に抵抗を加え、制動力を得るものです。強力な制動力が得られるので、流体式のリターダーを使っていると、多用した際にエアーが不足したり、滑りやすい路面で後輪がスリップする原因となることがあります。各メーカー取扱説明書を熟読し、それぞれのリターダーの特徴を理解しましょう。

6. パーキングブレーキ(駐車ブレーキ、サイドブレーキ)

トラクター部分にはレバー式、トレーラー部分にはネジ式のものが装備されており、それぞれ独立して操作して作動させます。

7. マキシブレーキ

トラクター後輪にかかるスプリングブレーキを、マキシブレーキと呼びます。最近では、トレーラーにもスプリングブレーキが付いている場合は、連動するようになっています。基本的には、停車時における補助駐車ブレーキで、スイッチのON/OFFで操作します。取扱説明書には通常、「パーキングブレーキの補助として使用する」と記載されています。マキシブレーキは、マキシ、マキシマ、スプリングとも呼ばれています。

8. スプリングブレーキ

トラクター部分のパーキングブレーキであるとともに、ブレーキ・エア圧の低下時に自動的に作動する非常ブレーキです。最近はトレーラー部分にも装着されることがあります。

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

連結車両の特性


重量物輸送は、大多数が連結車両および大型トラックで実施されていますが、その車両特性に関わる知識不足や経験不足による事故が発生しています。そのため、正確な理解と運転操作並びに管理者による指導が必要になっています。

連結車両の特性

連結車両は、カプラとキングピンで連結されている構造になっています。重量物を輸送するセミトレーラー(ポールトレーラーを含む)は、急制動により積んでいる製品が前方、側方に移動してしまい重大事故を引き起こす危険度が高いです。スピード超過運転は厳禁です。連結車両は積載時と空車時では軸重差が非常に大きく、車両のバランスが大きく変化します。特に、鉄鋼製品などは重いため、後方からの押し上げまたは突き上げ状態になり、ブレーキ操作やギアチェンジなどの操作ミスが発生し、横転事故などを引き起こすことがあります。
ブレーキ操作ミスにより、ジャックナイフ現象、トレーラースイング現象、プラウアウト現象などあ発生する可能性があります。スピードの超過、急ハンドル、急ブレーキなどの「急」のつく運転は、プロドライバーとして避けるべき運転方法です。
連結車両はトレーラー側の動きがトラクター側に伝わりにくいため、ドライバーが異常発生の事態を認識することに遅れが生じ、製品落下などの大事故を引き起こすことがあります。

ジャックナイフ現象

トレーラーは連結車両であるため、急ブレーキなどでトラクター部分とトレーラー部分のバランスが崩れて連結店でくの字の形に折れ曲がることがあります。その形がジャックナイフと似ていることから、ジャックナイフ現象と呼ばれています。ジャックナイフ現象が発生する要因は主に3つあります。(1)急ブレーキ、急ハンドルなどの「急」のつく運転。(2)ブレーキとハンドルの同時操作。(3)積荷の偏荷重などのケース、などがあります。特に、カーブや下り坂を走行するときや、路面が濡れていたり積雪がある場合などは、原則を最重視するとともに、ハンドル操作やブレーキ操作を慎重に行わなければいけません。

トレーラースイング現象

トレーラーが進路外側(あるいは対向車線)に大きく振られる現象で、トレーラー側のタイヤがロックした時に起きます。道路の状況に適したブレーキをかけ、空車時には必要以上に強いブレーキをかけないように注意してください。プロドライバーの間では、「タイヤを頃明日用に減速運転する」と表現しています。

プラウアウト現象

プラウアウト現象は、トラクターフロントロック現象とも呼ばれており、トラクターの前輪がロックして、スリップした状態となり、トラクターとトレーラーが一直線になってカーブから外れてしまい、直進状態になる現象のことを指します。この時は、ブレーキを解除してハンドル操作で修正します。

連結車両の特性を理解した運転方法

長い坂を走行する時は、フットブレーキ及びトレーラーブレーキを使用しますが、単独の使用を避けて、排気ブレーキ、リターダーブレーキなどの補助ブレーキを併用して減速しなければなりません。セミトレーラーの内輪差は大型車以上に大きいため、右左折時やカーブ走行時に巻き込み事故を引き起こす危険性があります。そのため、旋回操作に入る前の減速とコースの取り方が極めて重要です。左折時は、左側ミラーに映る範囲が狭くなり(右側も同様に死角になります)、左後方の死角が大きくなるため(右側後方も同様)徐行して一層慎重な安全確認を行わなくてはいけません。
右折時は右側ミラーに写る範囲が狭くなり(左側も同様に死角になります)、右後方の資格が大きくなるため(左側後方も同様)徐行して一層慎重な安全確認を行わなくてはいけません。特に、左右のピラーの距離感と死角には注意しなくてはいけません。
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

特殊車両通行許可とは


道路運送車両法に基づき、車検証を受けた車両は、原則道路を通行することが可能ですが、道路法と車両制限令の基準を超えた車両は、道路を通行することができません。鉄鋼輸送に使用する車両のほとんどは、車両制限令の一般的制限値を超えているため、そのままでは道路を走行することができません。しかし、道路は社会活動、経済活動を支える最も重要な基礎施設であるため、道路と車両との間に調和を持たせる必要があることから、必要な条件を付して車両制限令で定める車両諸元の最高限度を超える車両の通行を許可することができます。これを、特殊車両通行許可制度と言います。

特殊車両通行許可とは

特殊車両通行許可は、車両の重量、寸法や輸送ルートによって必要となることから、道路運送車両法、保安基準を超えない基準内車両や新規格車(増トン車)も、道路状況によっては、通行許可が必要となります。特殊車両通行許可は、個別車両毎、走行ルート毎に道路情報便覧などに基づき通行の歌碑が判断され、許可される場合でも、必要な通行条件が付与されます。また、貨物積載状態によっては、道路交通法に基づき、出発地の警察署で制限街許可を取得する必要があります。
各運輸局長から道路運送車両法、保安基準の規定に基づき車検証を交付された車両であっても、実際に道路を通行するためには、車両法、車両制限令に基づいた特殊車両通行許可を受けなければ道路を通行することができない場合がありますが、実際の運用では問題点が顕在します。特殊車両通行許可は、橋梁などの強度や交差点やカーブの形状と車両の長さ、幅、最遠軸距、軸重などにより許可内容が変わりますが、車両や道路の外観だけでは簡単に判断できないことから、荷主はもちろん実際に申請する事業者にも、制度の理解が困難になっています。
道路は、その構造が一定ではありませんし、橋梁などの強度に差があることから、同一経路でも特殊車両通行許可の条件が異なることがあります。そのため、最も厳しい条件が全輸送区間に付与される場合が多く、特殊車両通行許可で認められた重量は、通行する道路状況により変化することから、車検証に記載されている最大積載量との剥離が発生してしまいます。

詳しくは「許可運送のいろは」にも掲載されていますのでご参照ください。

大型車両ドライバーの育成

貨物自動車の事故防止を目的に道路交通法の一部が改正され、平成19年6月より中型免許制度が発足しましたが、これにより従来以上に大型車両のドライバーの確保が困難になってきています。また、鋼鉄輸送の大部分を占めるトレーラーの運転希望若年者は、牽引、大型免許が取得できる教習所の減少や、受験費用の高さに比べて免許を取得したあとの賃金水準の低さや長時間労働、その車両特製の難しさも相まって、減少傾向にあります。その結果、大型車両ドライバーの高齢化が一段と進行しています。こうした現状を鑑みると、ドライバーの確保とともにプロのドライバーを育成することや管理者の育成が重要な課題となってきています。

プロドライバーの理想的なあり方

プロのドライバーは車両を体の一部のように大切にし、整備関係者との信頼関係を築き、車両の異常などの問題発見能力を高く持ち、最悪の自体を想定した行動を取ることができることが求められます。始業、終業点呼を正確に実施して記録し、管理者との信頼が厚く情報連絡の密度と精度を高く持ちましょう。道路、気象情報やお客様情報などの事前情報を把握し、徹底した事前準備と防衛運転操作を行ってください。新しい車両技術、タイヤなどの関連情報の把握に熱心で、常に運転技術の向上に努めます。重量物輸送に関わる製品特性と車両の特性を熟知し、品質トラブルの防止のための速度、車間距離確保に対して厳しいこだわりと信念を持つ、車好きの人がプロドライバーに向いています。偏荷重や固縛についてや、作業基準を熟知していて輸送途中での製品や備品の落下防止に努めていることも大切です。高い運転技術と長年の経験を加味した安全運転と、模範運転を基本とした原理、原則を重視したプロの運転ができることが求められます。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

鉄鋼製品の国内物流形態


鉄鋼製品は、製造方法により様々な品種があり、それぞれの品種があらゆる産業分野に利用されています。鉄が鋼鉄輸送の車両に第二積載されるとき、厚板のように荷重が均等に分散される製品や、コイルのように集中荷重になる製品、形鋼や鋼管のように不安定な積載状態になる品種など、様々な特徴があります。

鋼鉄製品の製品区分と用途

鋼鉄製品には様々な種類とその用途があります。

薄板
区分・形状:熱延鋼板類、冷延鋼板類、ブリキ
用途:自動車、電機機器、建築、産機、モーター

表面処理鋼板
区分・形状:亜鉛鍍金鋼板、塗覆装鋼板、ブリキ
用途:自動車、家電、食缶、飲料缶

厚中板
区分・形状:3mm〜6mm中板(熱延材)、6mm以上厚板(圧延材)
用途:造船、建築、橋梁、産機、タンク、構造物

形鋼
区分・形状:H形鋼、山形鋼、I形鋼、溝形 鋼、軽量形鋼
用途:建築、橋梁、鉄塔、船舶、機械、車両

鋼矢板
区分・形状:U形、Z形、直線形、H形、鋼管形
用途:護岸、岸壁、防波堤、橋梁、水門

鋼管
区分・形状:溶鍛接鋼管、継目無鋼管
用途:水道、ガス管、化学プラント、発電プラント

線材
区分・形状:断面直径5mmから50mm 程度に巻いた鋼材
用途:鋼索、タイヤ芯、針金、金網、釘、螺子

軌条
区分・形状:30kg未満軽軌条、30kg以上重軌条
用途:鉄道用レール

棒鋼
区分・形状:丸鋼、異型棒鋼
用途:機械、船舶、自動車、土木、建築

鉄鋼製品の国内物流

鉄鋼製品の国内物流は、大きく4つの区分に分類することができます。

1. 工場から船舶を利用して(一時輸送)中継地を経由し、お客様指定場所まで輸送する(第二輸送)。

2. 工場から船舶を利用してお客様河岸に輸送する。

3. 工場からトレーラーなどの車両を利用し、お客様指定場所まで輸送する。

4. 鉄道輸送、先方(置き場)取りなどのその他の輸送方法で輸送する。

鉄鋼輸送のお客様庭先までの実績数量は、統計資料としては公表されていませんが、工場出荷量に対してお客様への陸上輸送配達比率(中継陸上輸送量を含む)は高く、その大部分は大型トレーラーやトラック、ポールトレーラーなどが担っています。

大型トレーラーによる効果

トラック輸送からトレーラー輸送へと変化したことにより、一度に輸送できる量が増えたことで様々な良い変化がありました。大型トレーラーの活用は、総湯総台数の大幅な削減が図れることから、輸送効率の改善に繋がり、さらには排気ガスに含まれる、NOxやPMなどの有害物質の排出量も抑えることができます。アイドリングストップや、デジタルタコグラフなどの活用によるエコドライブ活動などにも取り組んでおり、「鉄鋼輸送」は効率的で環境負荷に配慮した輸送形態となっています。日本のCO2排出量の20.3%が運輸部門であり、そのうち52.9%が旅客自動車、35.1%が貨物自動車、12.0%が鉄道などが占めています。走行速度、道路状況、エコドライブ方法などにより排出源単位は変化するため、安全速度の厳守が大切です。

岩瀬運輸ブログでもエコドライブについての記事をご紹介しています。「トラック・トレーラードライバーのためのエコドライブ」「トラック・トレーラードライバーのためのエコドライブ2」「トラック・トレーラードライバーのためのエコドライブ3」「トラック・トレーラードライバーのためのエコドライブ4」もご参照ください。

上記以外にも大型トレーラーによる影響は様々です。大型車両利用の増加は、道路のわだちやひび割れを拡大する原因となり、道路や橋梁の寿命を縮める要因とされています。しかし、鉄鋼輸送では、大型トレーラーを導入したことにより、必要総台数が抑制され、路面への影響や騒音などの環境負荷が効果的に低減されるようになりました。特に、鉄鋼輸送で多く使用されている「セミトレーラー」は、トラクター及びトレーラー軸数を増やすことやホイールベースの長さを確保することで、軸重や輪荷重が減り、道路への影響を極力抑えることができます。

 
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版