株式会社 岩瀬運輸機工

岩瀬運輸機工は、超精密重量機器の特殊輸送・搬入・据付業者として
輸送の提案・改善・開発に取り組む国際的物流事業者です。

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運搬に求められる絶対安定性、答えはチームワーク


航空機の整備ミスや運航トラブルのニュースを通して連日のように私たちに届きます。鉄道でも停車駅通過や停車位置不良もなかなか無くなりません。建設現場での転落事故や、機械輸送や運搬及び移転の現場、工場での機械巻き込みの事故等も後を絶ちません。そして、医療現場では患者の生死に直結しかねないミスやヒューマンエラーが少なからず発生する現実に、「怯え」とも言えるような緊張感とストレスの中、医療従業者たちは働かなければならなくなっています。

 

◆福知山線脱線事故

これらの現場では、「安全第一」は、いわずもがなの最優先課題となっています。そして、長年にわたって真摯に安全を確保する取り組みがなされて来た職場でもあるのです。それでも、「安全」が脅かされていると瑜やされるような状況に陥ってしまっているのは何故なのでしょうか。

 

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組織はいかにして事故を防止し、安全を確保しようとしているのか
航空機の整備ミスや病院での医療事故が発生してしまった時、組織の最高責任者が記者会見の場でお詫びする光景がテレビや新聞でも良く報道されています。組織が被害者に対してはもちろん、社会に対しても責任を強く認識している事は確かである。一番大きな問題として言える事は、その後の事故防止・安全確保対策の取り方であると考えられます。
それでは、直近の例を取り上げてみましょう。日本航空(JAL)の植木社長は2014年6月9日の定例会見で、相次ぐ整備ミスや重量管理システムの不具合について陳謝しました。国土交通省から厳重注意をうけた日本航空は、「ひとつひとつはヒューマンエラーで、それぞれ原因が異なる。全体に共通する背景として、整備業務が高度にシステム化されており、一つ一つの業務はしっかり行われている。だが、業務間をつなげて行く人間相互の関わりが薄くなってきている(赤坂祐二整備本部長)」と話した報道されています。

 

JAL植木社長、整備ミス16件とシステム障害で陳謝

 

この会見で示されているのは、「それぞれ原因が異なる一方で、共通して言える事は、業務間のコミュニケーションの希薄さ」という、効率化を求め極めて高度化されて来た業務システムの根本的原因を露呈して来たように感じられます。
日本航空のみならず、事故を起こしてしまった組織では、火急の課題として従業員の意識改革と安全教育の徹底に取り組む場合が多い。組織全体の安全遵守の規則を再点検して細かく取り決め、従業員に、高い安全意識を持って、その規則を遵守し、常に安全を優先して判断し、行動するように「教育」することなのです。

 

組織安全教育の前に立ちふさがる壁
気になる事は、その教育がどのぐらい効果的なのだろうかという点です。確かに、個人が安全遵守する事は、組織全体の安全管理に必須の要素であります。ただ、ヒューマンエラーの研究成果を紐解くまでもなく、人間はミスやエラーをしてしまう存在という事を忘れてはいけません。結果的にミスやエラーになったものでも、悪気は無く、知らず知らずのうちに行動したり、反射的に判断してしまったり、時には正しい事だと思い込んで行動したのが実は間違いで会ったという事もあるのが、人間です。これらヒューマンエラーの根底に働いている心理メカニズムの多くは、人間が進化の過程で、厳しい自然環境の中で生き抜く為に身につけてきた適応方法の一部である場合も考えられます。いかに高い安全意識を持ってしても、この人間としての本質的に持っている特性を源泉とするするミスやエラーを撲滅する事は非常に困難であると言わざる終えません。

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この事は現場でも良く理解されており、教育的な取り組みだけではなく、機械工学な見地から、安全確保の為の機器の開発・導入・設置も積極的に行われて来たのが、先の高度化された管理システムなのです。安全機器の導入は、人間がミスやエラーをおかす存在である事を前提としたバックアップシステムの働きを持つものであると言えることは確かです。ただし、決して忘れてはいけない事が、機械を使うのは人間であるという本質の部分です。「まさかこんな操作をするなんて想定もしていなかった」という事態が多々発生する、先に述べた事例が顕著に出始めているのが実情である。やはりここでも「人間ならでは」のミスやエラーはつきまとうという事になると考えられます。
個人がミスやエラーを犯したとしても安全は確保されるようなバックアップシステムを構築する事は、組織の安全管理を考えるときの焦点です。そして、バックアップシステムとして見直すべき対象であると注目しているのが、職場のチームワークなのです。

 

チームによる安全管理体制の利点と弱点、そして課題
今回のような航空関連にも関連する輸送や運搬、医療や福祉のみならず、行政や各種ビジネスにおいても、ミスやエラーは防止すべき対象であります。そして、これらの職務のほとんどはチームによって遂行されています。このチームと言う要素を安全管理に活用しない手はありません。特別な仕掛けをしない素朴な状態でさえ、個人レベルでミスやエラーが発生しても他のメンバーのリカバリーによってチームレベルでは安全が確保されていることも、実際に多いだろうと考えられます。
事故につながる危険な兆候を一人が見逃しても、他のメンバーが発見・連絡して対処したり、ミスやエラーの起こりやすい条件についての情報を伝え合い共有したり、慌てる事でパニックになりそうなメンバーに他のメンバーが冷静に指示を出して落ち着いた対処を導いたり、一人では対処が難しい事でも複数のメンバーで協力して解決したりと言ったように、機械や装置と言ったハードウェアとは性質の異なった安全管理のソフトウェアとして、チームワークの機能は期待されているのです。更に付け加えますと、チーム全体の安全確保を優先する規範・文化が醸成される事によって、メンバー個人レベルでの判断や行動は、常にその規範の影響を受けて安全遵守が促進されるという効果も期待出来ます。
その一方でチームによる安全管理には「人間の集まりならでは」共言える脆弱性も備わっている事を忘れてはなりません。危険な兆候に気づいた時、自分が対応しなくても誰か他のメンバーが対応してくれるだろうという甘い期待を抱いてしまうのが人間でもあります。もし、チームの誰もが互いに甘い期待を抱いてしまうと、的確な対処はなされない事になります。これは、社会心理学の研究で「責任制の分散仮説」や「社会的手抜き現象」と呼ばれ、人間集団には抜き去りがたく生じる現象である事もわかって来ているのです。

 

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また、メンバーの一人がミスやエラーを犯した事に気がついても、他のメンバーがそれを指摘しない(できない)事が、チームの中では起こりがちである事も研究結果からわかってきていると言われています。特に職場の上司や専門家に対しては、ミスやエラーを指摘する事を躊躇する気持ちが強く働くという事例もあります。職場の円満な人間関係や秩序維持の方が気に会って、安全管理の方はついおろそかになってしまう実情があるという事です。更に付け加えるならば、安全をないがしろにするようなチームの規範が出来てしまうと、メンバー個人レベルでの不安全行動を誘発する事も見逃せません。

チームの利点を生かした安全管理は、多くの職場において現実的であり、長期的な視点からも是非とも実現させ対策と考え、岩瀬運輸機工では以前から取り組んで参りました。

例を挙げるなら、まずは、チームワークのよさ。それは、現場のずっと前から始まっています。配車や担当者を決める時、私たちは作業員の性格や相性も十分に考えたうえで割り振ります。実力や役割が当てはまるからといって、気の合わない者同士を同じチームにしては意識も効率も下がります。作業をするのは人間。気持よく働ける環境はチーム作業には欠かせない要素です。

 

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さらに、作業内容をすべての作業員が把握していることもよいチームワークを生む要因。全体を把握しているリーダーが指示を出し、個々の作業員は自分の担当作業のみ、というのは効率がいいようでいて、実際は無駄が多いものです。すべての作業を現場全員で共有していれば、次の作業工程を考えた動きができ、仕事のスピードは目に見えてアップします。担当作業が終われば、他のフォローに回ることもでき、チームで作業をする意味が深くなります。自分のやるべきことを理解していることはもちろん、自分以外の作業についてもしっかりと把握していることも、私たちのチームワークを支えている重要なポイントなのです。
そしてもうひとつ、こまめなミーティングもチーム作業をスムーズにするためには必要不可欠です。作業前に行なうのはもちろん、作業途中でも必要とあればいつでも集まり、意見のすり合わせを行ないます。まさに、急がば回れとはこのこと。ミーティングを疎かにすれば、それだけリスクが増え、スピードも低下するでしょう。今日行なう作業の何が重要なのか。注意点はどこか。申し送りすることはないか。また、何か問題が起きた時、それを全員で共有してすぐに対応策を練り、実行していく。現場レベルでのミーティングを密に行なうことが、安全管理体制を高めるばかりではなく、ひいては作業効率を上げる近道でもあるのです。

 

優れたチームワークの根幹は、チームのコミュニケーションとリーダーシップの二つの要素が必要不可欠です。

いかなるチーム・リーダーシップと、どのような特性を持ったチーム・コミュニケーションが、チームによる安全管理を促進するのかを常に考えて業務に当たっています。

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他社には真似できない、という謳い文句など眉唾モノだと思う方は少なくないでしょう。けれど実際、私たちの現場での「効率的な動き」は、同業他社が作業現場をビデオ撮影して参考にしようとしても、そうそう簡単に真似のできるものではないようです。正直に言えば、さほど難しいことをしているわけではありません。むしろ、あたり前のことをあたり前にしているだけ。けれど、そのあたり前は一長一短に身につくものではないのです。
とは言え、こうしたあたり前のことをあたり前にできるのも、作業員一人ひとりに実力があればこそ。相応の資格を持ち、豊富な経験があり、柔軟な対応力にも長けている。そんな優秀な人材が揃って初めて、最高のチームワークが生まれます。私たちが胸を張ってチームワークのよさをアピールできるのも、優秀な人材を育てている自信の表われ。ちょっとした会社自慢でもあるのです。


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