株式会社 岩瀬運輸機工

岩瀬運輸機工は、超精密重量機器の特殊輸送・搬入・据付業者として
輸送の提案・改善・開発に取り組む国際的物流事業者です。

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トラックの荷崩れを防ぐための方法とは?原因と対策を解説


目次


トラックなどでの運搬中に荷物のバランスが悪くなり、固定されていた荷物が崩れることを「荷崩れ」といいます。荷崩れが発生すると積み荷が落下し破損、対向車や後継車にぶつかり重大事故につながる恐れがあるので注意が必要です。実際に荷崩れが原因で起こる交通事故は毎年見かけます。そこで今回は荷崩れが起きる原因と防ぐための対策方法を解説していきます。

 

<荷崩れが起こる原因>

 

 

過積載 (かせきさい)

トラックの最大積載量を超えて荷物を積み込みこんでしまうと、荷台のバランスが崩れやすくなり荷崩れが発生する危険性が高まります。

・偏荷重 (へんかじゅう)

コンテナ内の荷物が前後もしくは左右どちらかに偏(かたよ)って、横転や荷崩れを起こしてしまう積み方です。一個あたりの重量が多い機械や鋼鉄商品、長尺物を複数個積むと重心は偏りがちです。前方・後方・左右、荷物を特定の方向に偏って積み込まないよう気をつけましょう。

 

重量物を運搬するトラックやトレーラーの走行は「地震の連続発生」のようなものです。
トラックの積荷に加わる振動や衝撃を地震の震度に例えると、静かにアクセルを踏んでゆっくりと発進した時には震度2の軽震、乱暴に急発進した場合には震度7の激震に値する揺れが積荷にかかります。
このため荷物を積載した状態でのトラックやトレーラーの運転には深く注意を払う必要があります。

 

<注意すべき運転方法>

荷崩れの原因には上記に挙げた2つ以外にも、運転方法が問題になるケースがあります。
急ブレーキ、急発進、急旋回走行などの回数が多ければ多いほど、積荷の変形、固縛のゆるみも増大します。荷物を丁寧に積んでいても運転方法によっては荷崩れが起きてしまうのです。

 

・カーブ

左から右にカーブしているS字型の長い下り坂を降りる際、例えば曲線半径100mの左に曲がるカーブを速度50km/hで走った場合、積荷は右側方向に引っ張られる遠心力を受け、その力の強さは震度5の強震に相当します。

 

そこでカーブの運転の基本である『スロー・イン・ファーストアウト』を再確認しましょう。カーブにさしかかる手前の直線道路で十分に減速をして、カーブの途中からゆっくりとアクセルを踏み込んでカーブを抜けていきます。荷物の重心が偏らず、車も安定します。

・ブレーキ

いくら安全運転をしていても​​時と場合によっては急ブレーキを踏むしかない状況が出てきます。急ブレーキを踏むことによる積荷が受ける衝撃はとても大きいです。地震で例えるなら、震度7の激震以上に相当し、積荷は車の前方に強く押し出されてしまいます。積荷が重ければ重いほど、衝撃は大きくなります。こうした場合に備えて、無理なく安全な積み方が求まられます。

 

<地震とトラック走行中の振動・衝撃の違い>

前述では、積荷にかかる衝撃を地震の震度と比較して説明しましたが、実際の地震と、トラック走行中の振動や衝撃とは、全く同一とは言えません。地震と走行中の振動は、振動の周期と方向性に違いがあります。トラックの走行中に発生する振動や衝撃の方向は、路面の凹凸から発生する上下の動き、そして加速、減速、ブレーキによる前後の動き、さらにカーブ走行時の遠心力からくる左右の動き、これらが全て重複して積荷に加わります。

 

いつどのくらいの地震が発生するのかを予知することは、非常に難しいことです。しかしトラックの積荷の立場から考えてみれば、走行中に連続した揺れに見舞われることは明白で、その振動の大きさも予測できるはずです。そのため、走行中は必ず大小の地震に遭遇することを前提とし、それによって生じるかもしれない荷崩れを防止する対策は絶対に必要です。

 

<荷崩れを防止する方法>

事前に荷崩れを防ぐには「貨物の積付け」「貨物の固縛」「運転方法」の3点を組み合わせて実行する必要があります。前述したように、トラックの走行中にはいつも震度4以上の衝撃がありますので、積付けをきちんとしただけでは、荷崩れを防止することはできません。ポイントを押さえ荷崩れを防ぎましょう。

・貨物の積み付け

荷崩れしないように積載するためには、荷物の形状に合った方法で積み付けすることが大切です。交互列積み、棒積み、スプリット積み、ピンホイール積みなどの積み方がありますが、おすすめは「レンガ積み」と「窓積み」です。レンガ積みとは1つの段で縦横方向に向きを変えて積む方法です。棒積みのようにならないよう、各段で180度ずつ向きを変えて積み上げます。窓積みは、レンガ積みの横向きの部分を2列に増やした積み方です。各段で180度向きを変えて互い違いに重ねていきます。荷崩れがしにくく、すべての荷物が外側から見えるため、検品がしやすいという点がメリットです。

・貨物の固縛

前後・左右に空間が生じる場合は、止め木を用い、荷ずれを防止します。積荷の長さが5m以上の場合は、少なくとも前後と中間の3点(6箇所)を固縛します。
積荷によっては雨水にぬれるのを防ぐためにシートを掛け、雨水が吹き込まないように注意しましょう。走行中にシートがふくらんだり、はがれないように十分固縛しましょう。
なお、シート掛けのみでは固縛効果は小さいので、必ずシート掛けの前またはシート掛け後に荷崩れ防止のためロープ掛けなどの固縛をしましょう。

 

建設機械を積載したときは、ワイヤロープによる固縛のほか、「各種ブレーキロックは完全か」「輪止めは完全か」を注意し確認することが重要です。

・運転方法

運転方法は上記で説明した通りです。急ブレーキ、急発進、急旋回走行など急が付く操作はせずに、カーブの操作に気をつけましょう。普段から車間距離やスピードに余裕をもって走行しましょう。過積載や偏荷重が起こらないためにも積み付け方と固縛方法を見直し、荷崩れによる事故を防ぎましょう。しっかりと対策を講じ、安全運転をしましょう。

 

<まとめ>

今回は荷崩れが起きる原因と防止方法を解説しました。トラックに積み込む荷物に合わせて、正しい積み付け方は異なります。荷崩れを防ぐことは、お客様から預かった大切な荷物をお守りするだけでなく周りを走行する自動車の安全にも影響します。過積載や偏荷重が起こらないように積み付け方と固縛方法を見直し、荷崩れによる事故を防ぎましょう。

 

参考資料:「鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック」

「安全輸送のための積付け・固縛方法」(pdf)

 


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