トラックドライバー実用知識編「積み付け方法2」


荷崩れをしない方法のひとつに、固縛の仕方が挙げられます。

固縛にはいくつかの機器を使用します。

皆さんはどのような固縛機器を使っていますか?

よく使用する機器があれば、初心に帰って確認しておきましょう。

 

固縛に関する禁止事項

固縛機器の破損・はずれ等を防止するため荷台のロープフックや外枠の下部に荷締機のフック等を直接かけないでください。

必ず補助ワイヤロープまたは環を使用しましょう。

 

積荷を保護するため、当て物を使用し、積荷には直接ロープや荷締機を当ててはいけません。

また、積荷の角張った箇所には直接ロープを当てないでください。

また、積荷に取付けられた金具が角張っている場合は、ワイヤロープを直接掛けないでください。必ずシャックルを介して固縛しましょう。

積荷とワイヤロープとの張り角度を大きくしないでください。なるべく45°以内にしましょう。

ワイヤロープは、出来る限り結んで使用しないようにしましょう。ワイヤロープを結んだり、引っ掛けて使用すると強度は約半分になります。

固縛箇所で積荷とあおりとの間に隙間のある場合は、これをそのままにして固縛しないでください。必ず木材で隙間をうめましょう。

 

積付け・固縛機器取扱いの注意

積荷を積載して固縛する場合は、使用する機器の能力や安全性を十分に知って正しく使用しましょう。

特に、合繊ロープ、ワイヤロープや荷締機(商品名:レバーブロック、プーラー、ヒッパラー、ラッシングべルト等)は、とがったものに直接当てたり、よじれたまま使用しないでください。

 

合繊ロープの種類・太さ別安全荷重

合繊ロープの強度は、太さ(径)だけでは判断できません。

同じ径であっても柔らかでボリュームだけあって強度の低い合繊ロープもあるので、単位あたり重量が規格以上あるかを確認することが重要です。

 

走行時の振動によるロープの張力低下

貨物を積載して走行すると車体の振動により、積荷自体も振動して、

・ロ−プの結び目が固くなる。

・積込み時にあった積荷と積荷の隙間が詰められたり、逆に開いたりする。

等のことから、ロ−プの張力は約40〜50%減少します。

 

合繊ロープ使用時の注意

合繊ロープはワイヤロープに比べて科学的、物理的に影響を受け易く、また『ヨリ』がもどった場合の強度低下が大きいから注意しましょう。

ゆっくり引っ張っても切れぬ合繊ロープもゆるめて置いて急に引っ張るとたやすく切れ易いです。

鋭い角のある物体に合繊ロープを掛けて力を加えると、外側の繊維は大きな伸びを必要とし切れ易くなります。できれば鈍角になるような物を当てがうようにしましょう。

雑貨などに合繊ロープを掛ける場合は、足元に注意し、ロープが重なったりよじれたり、または外れないように注意します。

合繊ロープを外す時は、荷物の安定を確かめてからゆるめましょう。引き抜く時は、無理をしないようにしましょう。よじれはすぐなおしておきましょう。

 

合繊ロープ使用後の手入れ

常に乾燥しておき、次の作業に最良の状態で使用できるようにしましょう。

濡れた合繊ロープは日陰で乾かします。もし濡れたままだと『カビ』等を生じて早く腐食します。

汚れた合繊ロープはきれいにしてください。

真水で洗いよく陰干しして保管しましょう。汚れたままだと撚り糸(ストランド)や繊維を傷めます。

酸性、アルカリ性のものは合繊ロープには禁物です。

バッテリ液、洗剤、ペイント等も同様です。

 

固縛のための機器は、取扱いに十分注意しなくてはなりません。

使い方を誤れば、その効果は半分以下、もしくはマイナスになるということも考えられます。

正しい使い方ができるようにひとつひとつ作業していきましょう。

 

引用参考:安全輸送のための積付け・固縛方法

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トラックドライバー実用知識編「積み付け方法」


荷崩れをしない、させないためにはどのような方法が有効でしょうか。

ひとつは積み付け方が大切であると言えます。

では、どのような積み付け方が良いのでしょうか?

荷崩れしにくい積付け方法

積付けをきちんとやらないと、走行中の車両に加わる振動・衝撃により、積荷が移動・変形し、積荷とロープ掛けの間で隙間が生じます。

その結果、ロープ掛けがゆるみ、あるいはロープ掛けをしていない場合と同じ状態になり、荷崩れの範囲がさらに拡がることになります。

したがって、積付けの仕方は、ロープ掛けの効果を保持するために、ぜひ知っておくと同時に必ず実行しなければなりません。

 

カートン・木箱等の数物の雑貨の場合

・前後左右の隙間をなるべく小さくするように、前方から整然と緊密に積付けましょう。

 

・“天地無用”等の荷扱い指示マークに従って積付け、その貨物に適した荷扱器具を使用し、手鉤等は使用しないようにしましょう。

 

・積み重ねる場合は、その貨物の外部包装が上積みする貨物の重量に十分耐えるものであることを確認(留意)しましょう。

また、上積貨物の重量により変形するおそれのある場合は、中間にベニヤ板をはさんで重量の分散を図ると良いです。

 

・同一寸法のカートン・木箱貨物を積付けるときは、積重ねる段ごとに配列のパターンを変えて積付けるようにしましょう。

最近は倉庫保管とトラック積卸しの効率化のために、数物雑貨については大部分パレット積みされていますが、パレット積みの場合の荷崩れしにくい積付け方として、ピンホール積みやレンガ積みの方法が一般化しています。

 

・カートン箱を積み重ねた場合の上下間の摩擦係数は、実験結果によると0.2〜0.4の範囲でやや滑り易いので、高く積上げる(多段積)場合は、中段にダンボール紙をはさみ込むと、カートンの圧損や変形も減り、横滑りに対する抵抗力も増えて荷崩れしにくくなります。

各種の貨物を混載する場合

・軽い貨物の上に重い貨物を積み重ねないようにしましょう。

・鋭い角や突出物を持つ貨物は、他の貨物を損傷しないように当て物をして保護してください。

 

1個当たり重量の大きい各種機械、鉄鋼製品や長尺物の場合

・重量貨物は集中荷重・偏心荷重になりがちなので、積付けに当っては重量配分について十分考慮することが必要です。

・積荷全体を総合した総合重心の位置は、トラックの荷台の前後・左右の両者の中心位置になるべく近いことが望ましいので、とくに、重量の重い機械製品や不整形の加工物等を数個積合せる場合は、荷台中心に積荷の総合重心が近づくように積付けましょう。

 

・積載重量や貨物の寸法から、前後(とくに前方向)や左右に隙間が生じるタイプもあるので、その隙間は木材等を使用して、走行中にズレを生じないような対策を施しましょう。

 

コイル・コンクリートパイル・大口径管等円形断面の貨物については、積付けに当っては転動防止のために歯止めを用いなければいけませんが、歯止めの高さは直径の1/10 以上とすることが望ましいです。

 

積付けにあたっての注意

・積付け作業は指揮者と十分打合せをし、その指示に従いましょう。

・とくに帰り荷を積む場合には、積荷の確認が大切です。

・積付け・固縛には必要な機器を十分に活用し、絶対に手抜きをしてはいけません。

・荷台上での積付け・固縛作業中は、常に荷崩れや不慮の事態に備えるとともに、可能な限りクレーン運転士の視野内(積荷の影に入らない。)で、かつ安全な姿勢で行いましょう。

・高所(地上高2m以上)で作業をするときは、梯子・踏台等を用いて安全な位置・姿勢で行いましょう。

・転がり易い積荷には、歯(輪)止め、スタンションを用います。

・前後、左右に空間が生じる場合は、止め木等を用い、荷ずれを防止します。

・積荷の長さが5m以上の場合は、少なくとも前後と中間の3点(6箇所)を固縛しましょう。

・積荷によっては雨水にぬれるのを防ぐためにシートを掛け、雨水が吹き込まないように注意します。

・走行中にシートがふくらんだり、はがれないように十分固縛します。

なお、シート掛けのみでは固縛効果は小さいので、必ずシート掛けの前またはシート掛け後に荷崩れ防止のためロープ掛け等の固縛をしてください。

 

荷崩れを経験したトラックドライバー、トレーラドライバーの方はいらっしゃるでしょうか。

原因はさまざまかもしれませんが、今後、荷崩れを経験しないよう、積み付け方にも気を配っていきましょう。

 

引用参考:安全輸送のための積付け・固縛方法

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トラックドライバー実用知識編「荷崩れの原因2」


前回、荷崩れを起こさないためには、安全運転を心がけることが大切、というおはなしをしました。

では荷崩れはどのような状況で起こってしまうのでしょうか。

具体的に確認していきましょう。

 

荷崩れの発生状況

走行中に荷崩れの発生する原因は、道路走行中に路面の凹凸からくる振動・衝撃、急制動や急発進などの急激な運転操作からくる衝撃、およびカーブや曲り角における急旋回時の遠心加速度です。

 

一方、このような振動・衝撃を受けて生ずる荷崩れの発生状況を分類すると、

・横滑りによる荷崩れの発生

・積付けの形が崩れることによる荷崩れの発生

・転倒による荷崩れの発生

の三つに大別されます。

 

横滑り(前後または左右)による荷崩れの発生

数物のカートン貨物では、積載効率を上げるために当然積み重ね段数を多くしなければなりません。

中身の重量がある程度重い場合は、カートンのたてよこの配列を各段ごとに変えることによって、上下のカートンが僅かにくいこんで横滑りに対する抵抗力が増し滑りにくくなりますが、軽いカートンどうしや、正方形のカートンの場合は、摩擦係数が低いため、側面あおりやロープ掛けなどにより横滑りを防ぐ対策が施されていないと、長いS字カーブや曲り角での旋回時に遠心力により横滑りして荷崩れを発生し易いのです。

 

また、コイル等の鋼製品・鉄板類・工作機械などの裸貨物の場合も、十分な強度を持った固縛を施していないと、急制動時の衝撃やカーブ走行時の遠心力により横滑りを発生し、運転席を押しつぶしたり、車体外へ積荷が落下し、交通渋滞のみならず通行人や他の車両を巻き込んだ大きな事故に結びつくことになります。

とくに、カーブ走行中や曲り角で不意に人・自転車・車などが飛び出してきたので、旋回しながら急ブレーキを掛けたときに、固縛強度の不足でワイヤロープが切れ、積荷が路上に落下した事故例は多いです。

積付けの形が崩れることによる荷崩れの発生

これは、生野菜、果物などをカートンではなく、合成樹脂や竹製のカゴに入れて積付けた場合や、まれに生野菜を裸のまま積重ねて積付ける場合等ですが、このように積荷そのものが積付け(積重ね)に対する外装強度を持っていない場合は、積荷の荷崩れを積付けの仕方とロープ掛けで防ぐことは不可能に近く、積載場所全体を外装容器とすること、すなわち、深あおり車や密閉バン車を使用するか、ボックスパレット等を利用せざるを得ません。

 

また、カートンや木箱などは中身の貨物の破損を含めて、下段の貨物が重圧により変形し、荷崩れを生じることがまれに起きるので、積付け時にカートンの変形・木箱の損傷状況に注意することが必要です。

 

別の例としては、木材、コンクリートパイルや円管等で径の大きい貨物の場合は、ロープ等による固縛強度(固縛個所数×ロープ強度)が不足していると、カーブ走行や曲り角での旋回時等に遠心力によりロープのゆるみが大きくなり、積付けが崩れることにより、ロープが切断されることがあるので、このような貨物については、三角形の歯止めとワイヤロープによる固縛あるいは荷台両側面でのスタンションの使用が有効です。

 

転倒による荷崩れの発生

背の高い積荷の場合は、当然重心位置が高いので、急ブレーキの場合やカーブ走行・曲り角での急旋回時等において、積荷が転倒するおそれがあります。

転倒を防止する方法としては、ロープ掛けの強度(固縛個所数×ロープの太さ)を一般的な貨物の場合より大きくする方法と、転倒しにくいように転倒するときの回転の支点を台木、スタンション等を用いて上方にずらす方法があります。

 

以上のように、荷崩れが起こってしまうのには原因があります。

原因をよく考え、荷崩れしないように対応していきましょう。

 

引用参考:安全輸送のための積付け・固縛方法

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トラックドライバー実用知識編「荷崩れの原因1」


トラックドライバー、トレーラドライバーの皆さんは、荷物を運ぶ時にどのような積み付けを行っていますか?

しっかりとした積み付けは、荷崩れを防止しますが、ではどうして荷崩れは起こってしまうのでしょうか。

 

荷崩れはなぜ起きるのでしょうか。

トラック(以下、トレ−ラを含む)の走行は、“地震の連続発生”のようなものです。

トラックの積荷に加わる振動・衝撃を“地震の震度”に例えると、

「出発。前後左右の安全を確認し、静かにアクセルを踏み込む。」

それでも積荷の立場からみると、“震度2の軽震”にあったようなものであり、これが乱暴に急発進した場合は、“震度7の激震”におそわれたことになります。

 

トラックが走り出すと、積荷は絶えず大小の地震に見舞われることになります。

舗装の良い道路であれば“震度2の軽震”程度の上下動。

道路工事中の段差、橋と両岸の土床との継ぎ目、マンホールのふたの乗り越え等の道路の凹凸は、積荷には“震度4の中震〜震度7の激震”となって上下方向にゆさぶられるのです。

次に、左から右にカーブしているS字型の長い下り坂。

カーブはきついが見通しは良いのでついスピードが出てしまいますよね。

たとえば、曲線半径100mの左に曲がるカーブを速度50km/h で走った場合、積荷は右側方向に引張られる力(遠心力)を受け、その力の強さは“震度5の強震”に相当します。

また、同じ100mのカーブを速度60km/h で走った場合に積荷に加わる遠心力は、“震度6の烈震”に相当します。

市街地に入って、信号待ちで停車。通常のブレーキ動作であれば“震度2の軽震”程度。ちょっと、ぼやっとしてブレーキを踏む時期がおくれると、“震度4の中震”となります。

そして、曲り角、駐車車両の陰から子どもや自転車の飛出しで“危ないっ!”と、急ブレーキを踏んだ時に積荷の受ける衝撃は、“震度7の激震”以上であり、積荷は車の前方に強く押し出されるのです。

 

以上述べたように、積荷の身になると、トラックの走行中には大小の地震が連続して押し寄せてくるのと同じ状況に置かれています。

地震とトラック走行中の振動・衝撃との違い

地震と走行中の振動・衝撃とを同一視することは難しく、事実、両者の違いをあげると、振動の周期と振動の方向性の二点で異なっています。

 

トラックの走行中に発生する振動・衝撃の方向は、路面の凹凸からくる上下動と、加速・減速・ブレーキによる前後動、それにカーブ走行時の遠心力による左右動と、これらがすべて重複して積荷に加わってきます。

とくに、走行中の上下方向の振動は、積荷とトラックの床面の間や、積荷どうしの滑りに対する抵抗力を低下させるので、走行中の積荷は静止時にくらべて非常に荷崩れし易くなります。

 

積荷の荷崩れ防止は、地震時の家具類の転倒防止と共通

一般的に、いつどのくらいの大きさの地震が発生するのかを予知することは、非常にむずかしいですよね。

しかし、トラックの積荷の立場で考えてみれば、走行中に連続して地震に遭遇することは、明白な事実であり、その大きさも予測できています。

したがって、走行中は必ず大小の地震に遭遇するのであるから、それによって生じるであろう荷崩れを防止する対策は絶対に必要なのです。

 

荷崩れを防ぐには

・貨物の積付け

・貨物の固縛

・運転方法

の三つが組み合わされて実行されなければ効果は上がりません。

 

前述したように、トラック走行中には、いつも震度4以上の地震におそわれることになるので、積付けをきちんとしただけでは荷崩れを防止できません。

また、出発前にいかにしっかりロープ等で固縛しても、積付けのやり方が悪いと、走行中の振動・衝撃で積荷の移動・変形により隙間を生じ、ロープにゆるみが出て、これがさらに荷崩れを誘発することになります。

したがって、積付けも固縛も荷崩れ防止の重要ポイントです。

 

次に、運転方法も重要な要素です。

走行中に大小の地震に遭遇することは避けられないとしても、急ブレーキ、急発進、急旋回走行等の回数が多ければ多いほど、それによって積荷の変形、固縛のゆるみ等も増大され、荷崩れ発生につながってきます。

 

荷崩れを起こさないためには、安全運転を心がけることが大切ですね。

積み付けをしっかり行い、余裕をもってトラックやトレーラを運転しましょう。

 

引用参考:安全輸送のための積付け・固縛方法

岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から!