トラックやトレーラドライバーの皆さんは、高速道路を使用しますか?
長距離を運送する方ですと、毎日のように高速道路を走っているのでしょうか。
今回は、そんな高速道路での注意事項です。
どのように荷物を積み付けすれば良いのでしょうか?
あるいは走行中にどのような点に気を付けなければならないのでしょうか。
荷台の前部に隙間をつくらないようにしてください。
荷台前部にシートやロープ、当て板などの用具を無造作に置いて積荷すると、急ブレーキをかけた場合、積荷は慣性に押されてキャビンの方に崩れてきます。
鋼材、木材等の重量物の場合は緩衝材をしっかり当てるか、または、衝撃に耐えるスタンションや補強枠を準備し、かつ、ロープでしっかり固縛することが必要です。
・平ボデー車では、シート掛けの前または後にロープ等で必ず積荷を固縛しましょう。
幌型やバン・ウイングでも、ラッシングレール等を用いて荷崩れ防止措置をしましょう。
・高速道路等での車間距離は、自動車の速度の数字をメ−トルで表した値が望ましいです。(例えば80km/h のときは80m)
・無理な追越しや割り込みをしないようにしましょう。
・車線変更をするときは、右後方の自動車の動きに十分注意をするとともに、追越し車線へ徐々に移行してください。
・横転事故は、カーブの連続で右カーブから左カーブになるS字において、左カーブでの転倒が多いです。
これは、重心の高い荷物を積載した車が、前の車を追い越しする時、右カーブで“追い越し車線”に出て追い越し、左カ−ブで“走行車線”に入ろうとした場合に多く発生しているので、速度のコントロールに注意することが大切です。
後続事故の防止のため、他の交通の妨げとならないような場所(路肩、空地等)に車両や落下物を移動させましょう。
車両や落下物の移動が困難な場合は、停止表示器材や発煙筒を用いて後続車に事故発生を知らせます。
停車したら、まず停止表示器材を取り出し、車の後方の路上に置きます。
高速道路の場合は、スピードと制動距離の関係を考えて、少なくとも車両の後方50m以上が望ましいです。
車両の直後に置くとハザードの点滅灯に打ち消され、かえって発見されにくいのです。
負傷者の救護
出血しているときは、ガーゼやハンカチ、また薄手のゴム手袋などで止血するなど応急手当をしましょう。
むやみに負傷者を動かさないでください(とくに頭部に傷がある場合)。
ただし、後続事故のおそれがある場合、または、高速道路では安全な場所に移動します。
現場の警察官への報告
110番等(高速道路等では非常電話1km おきに設置)で次のことを報告し指示を受けます。
とくに、最近携帯電話による事故通報が多いのですが、事故発生場所が確認できず困る場合が増えているので、携帯電話を用いる場合、高速道路ではキロポストを確認し、一般道路では付近の目標物を確認し、その内容を現場の警察官等に通報するようにしましょう。
・事故が発生した日時、及び場所
・車種と事故状況
・死傷者の数及び負傷者の負傷の程度(状況)
・物の損壊の程度、積荷の落下、バラマキ等の状況
・事故防止のため講じた措置
道路管理者及び運行管理者または事業者への報告
・事故が発生した日時、及び場所
・死傷者の数及び負傷者の負傷の程度(被害者の住所、氏名、年齢)
・車両や積荷の損壊、バラマキの状況
事故にあってしまったとき、あるいは事故を目撃した時、トラックやトレーラドライバーの皆さんは適切に対処できるようにしておきましょう。
とくに、通常の車と違い、トラックやトレーラで運ぶ中身は、もしかしたらガスなど取扱いに注意しなければならないものかもしれません。
自身を含め、周囲の安全性を確保できるようにしましょう。
引用参考:安全輸送のための積付け・固縛方法