どんなに気をつけていてもどこかで交通事故は起こっています。
ドライバーの皆さんはより慎重に安全運転を行いましょう。
「重量物輸送」車両はカーブでの事故発生頻度が高いです。
事故原因は交差点における製品落下事故と同様に、車両総重量の重さや加速度ならびに遠心力の変化、連結車の特性等に対する認識不足に起因するケースが多いです。
連結車両はホイルベースが長くトレーラ後部が対向車線へはみ出す危険性があります。
また、S字カーブ、連続カーブ走行、進路変更時などで揺り返しが生じ、横転ならびに道逸脱する事故が発生しています。
大型貨物車による横転事故等は、死傷事故や長時間の通行止めを伴う重大事故となって、社会的にも大きな影響を与えることとなります。
カーブ手前で減速したうえで、車両の特性を十分理解して、安全運転を心がけましょう。
カーブ手前で十分減速し、カーブの途中ではブレーキ操作を行わないようにしましょう。
カーブ手前で十分減速し、カーブの途中ではブレーキ操作をしないようにしましょう。
急ブレーキ、急ハンドルはスリップ事故ならびにジャックナイフ現象の発生可能性が大きいため、ハンドルとブレーキの同一操作は絶対にしてはいけません。
下り坂
下り坂では「重量物輸送」車両は、スピードが加速するため前車との車間距離を長くとるとともに、スピードコントロールが重要となります。
下り坂は、カーブや路面が濡れていたり積雪の場合と同様に、ブレーキ操作を慎重に行うとともに、安全速度(急坂路をエンジン・ブレーキ操作で十分安全が確保できる速度)を厳守しなければなりません。
上り坂
重量物輸送車両は重くスピードが低下するため、登坂車線のある道路では登坂車線を利用しましょう。
スピードメーターをチェックする習慣を持ち後続車の追突を避ける対策を行いましょう。
シフトダウンし出来る限りエンジン・ブレーキや排気ブレーキを使用して、加速防止を図りましょう。
坂を下り終えた時は、排気ブレーキを切るとともに、ブレーキ装置に異常がないかを必ず確認して走行するようにしましょう。
急坂路の曲線部手前でフットブレーキを使用し、曲線路部ではブレーキ操作をしないでください。
フェード(fade)現象
下り坂などでフットブレーキを過度に使い過ぎると、ブレーキライニングが加熱し、摩擦力が急激に減少しブレーキの効きが悪くなる現象です。
べーパ・ロック現象
下り坂などでフットブレーキを使い過ぎると、ブレーキドラムやブレーキライニングが加熱し、その熱がブレーキ液に伝わり、ブレーキ液が沸点を超えると(通常200度前後)気化し気泡が発生して、ブレーキを踏んでも圧力がよく伝わらず、ブレーキが効かなくなる現象です。
トラックやトレーラーのドライバーとして車体の大きさや死角の多さなどを鑑みながらしっかりと安全運転を行いましょう。
引用参考 鉄材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック