関東地方では4年ぶりの大雪ということで、各種交通機関がたいへんなことになっていますね。
こういったタイミングは、とくに急ぐと危険ですから、気を付けましょう。
また、交通機関だけでなく、ごく普通の道、それも歩道にも危険は潜んでいます。
車同士、車と人、人同士など、すれ違う時などはよくよく注意しておきましょう。
雪道ドライブを簡単に考えてしまうと、思わぬ落とし穴もあります。
どのようなことが起こり得るか、事前に知っておくことが大切です。
入念に準備を行いましょう。
幹線道路を中心にドライブルートを設計するようにしましょう。
地図上では2車線道路のように見えても、積雪状態によっては1車線しか走行できない、ということもあります。
細街路などは、思わぬ雪深さに立ち往生することもありえます。
カーナビは道の状況までは教えてくれません。
急な上り坂で、運転が難しい道だったりすることもあります。
雪道に抜け道なし、と思って、幹線道路を中心に走るようにしましょう。
余裕を持ったスケジュールでドライブしましょう。
雪道では、スピードは普段より抑えて走行しなければなりませんし、降雪状況によっては、道路が通行止めになっていたり、迂回を指示されるなど、走行時間がかさむ要素がたくさんあります。
目的地の雪の状況を、数日前から情報収集しておきましょう。
また、道路の状況はJARTIC(日本道路交通情報センター)のホームページで確認できます。当日は、SA(サービスエリア)などにあるライブカメラで交通状況を確認できます。
圧雪
タイヤのグリップが比較的良く、スタッドレスタイヤなら走りやすい路面です。交通量の多いところでは、「圧雪ツルツル路面」に変わりやすいです。
圧雪ツルツル路面
雪が踏み固められ、タイヤで磨かれてツルツルに。交差点付近に多く、事実上の凍結アイスバーンのように滑りやすくなっています。
凍結アイスバーン
雪が溶けて再び凍った路面。とても滑りやすく、慎重に運転を。日なたでは、解けた氷が水膜となって浮かぶと、さらに滑りやすくなっています。
風で舞い上がる新雪
風の強い日は、雪が突然舞い上がって視界が悪くなることがあります。地吹雪と言われる現象で、急に止まるのも危険。十分に速度を落として走りましょう。
車に乗る前
普段は何気なく車に乗り込みますが、雪国では要注意。
運転する前に、靴についた雪はよく払っておきましょう。
雪のついたままの靴だと、アクセルやブレーキの感覚が異なるばかりか、足が滑ってペダルを踏み外し、思わぬ危険を招くこともあります。
走行は、急の付く運転を控えて
雪道は滑りやすいとは分かっていても、ついついいつもどおりに運転してしまうものです。
発進、加速、巡航、停止、すべての段階で「急」のつく運転は禁物です。急発進、急加速、急ハンドル、急停止は、車両の姿勢を崩すきっかけになってしまいます。
やむを得ない場合を除いて、これらの運転操作をしなくていいような運転を心がけましょう。
到着したら
目的地に着いたら、積雪に備えてワイパーを立てておきましょう。
ワイパーを立て忘れると、フロントガラスの雪かきがしにくいばかりか、ワイパーゴムがフロントガラスに凍りついて、はがすのが大変になることもあります。
翌日の朝は、雪かきがあることを踏まえて、早めに出かけましょう。
1、運転席側のドアと屋根の雪を払ってからドアを開け、エンジンをかけ、デフロスター、リア熱線をONにしましょう。
ドア上部の屋根の雪は、払っておかないとドア開け時に車内に雪が入り込んでしまう。
2、屋根前方の雪をざっと払いましょう。
払っておかないと、走行w中に、フロントガラスに雪が落ちて視界がさえぎられる心配があります。
3、前席左右の窓の雪と霜を払いましょう。
4、フロントガラスの雪と霜を払ってワイパーを戻しておきましょう。
5、リアガラスの雪と霜を払いましょう。
6、前輪のホイールハウスの雪を払いましょう。
目安は、操舵時にタイヤに干渉しないくらいです。
7、車両前方の道路の雪かきをしましょう。
8、運転席に乗り込み、視界が確保されたことを確認して出発してください。
市街地
停止線付近は、ブレーキ・発進が繰り返し行われているため、路面がツルツルになっていることが多いようです。
停止線を示す標識より少し手前で止まる気持ちが大切です。
また、先行車がいる場合には、車間距離を多めに開けて止まる心構えを忘れずにしましょう。
発進時は、滑って止まりきれなかった車が横から来ることもあるので、青になっても一呼吸置いて発進するようにしましょう。ツルツルの停止線付近から発進するより、停止線より少し手前から発進するほうが楽です。
坂道
雪道の坂道が怖いのは、車の荷重が4つのタイヤに均等にかからなくなるためです。
登り坂では前輪の負荷が軽くなり、ハンドル操作や駆動に影響します(FFの場合)。
一方、下り坂では、後輪の負荷が軽くなるので、車両のお尻が振られやすくなります。そこで、登り坂では途中で止まらずに、できるだけ一気に登りきるようにしましょう。停止してからの再発進は、ゆっくりとゆっくりと、丁寧にアクセルを踏み込んで発進するようにしましょう。
逆に、下り坂では細心のハンドル操作とブレーキ操作が必要です。ちょっとしたハンドル操作でも、後輪の接地が弱いために、横滑りする恐れがあります。
トンネル、橋
路面状況が変わるトンネルに注意しましょう。
雪の積もっていないトンネル内は、つい気が緩んで速度を出しがち。スピードを出しすぎないよう注意しましょう。
速度を出したままトンネルを出ると、そこは雪道。トンネル内で濡れたタイヤで飛び出すと、急な路面変化によって車両の姿勢を崩してしまうことがあります。
また、トンネルで入り口付近は、解け出した雪が凍結していることも考えられます。雪、氷、ウェットとさまざまな路面状態にさらされる滑りやすい場所である、という認識が必要です。
雪が降った後は、溶けきるまで時間がかかります。
その間、雪は氷になりますから、当然滑りやすくなりますね。
舗装されている道はとくにツルツルとしますから、人も車もゆっくり動くようにしましょう。
引用参考:雪道ドライブのきほんの「き」