top of page
AEnB2Up6Wn5vln-YsV43qM7auWpedGjkE-TysnDdtogN0qGQ1Q2869jMsATGU8oYji6MSXVfhP0ZAtschg1F-bfU2T

トラックのディーゼルエンジンの環境負荷低減技術

  • 岩瀬運輸機工
  • 2025年3月7日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月17日


はじめに

トラック輸送は、日本の物流の大部分を担っており、その動力源としてディーゼルエンジンが主流となっています。しかし、ディーゼルエンジンは窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を排出するため、環境負荷の低減が求められています。

特に、日本の「ポスト新長期規制(平成28年規制)」や欧州の「Euro 6」など、排出ガス規制が強化される中、ディーゼルエンジンのクリーン化が急務となっています。本記事では、ディーゼルエンジンの環境負荷を低減する最新技術や代替燃料の活用について詳しく解説します。

ディーゼルエンジンの環境規制の変遷

ディーゼルエンジンの排出ガス規制は、年々厳しくなっています。

例えば、日本の「平成28年規制」では、NOxは0.4g/kWh、PMは0.01g/kWh以下とされ、2000年以前の基準と比較すると90%以上の削減が求められています。

このような規制をクリアするため、エンジンメーカーは排ガス後処理技術や燃焼効率の向上に取り組んでおり、クリーンディーゼル技術が進化しています。

ディーゼルエンジンの環境負荷低減技術

ディーゼル微粒子除去装置(DPF: Diesel Particulate Filter)

DPFは、排気ガス中のPM(粒子状物質)を捕集し、燃焼させて除去するシステムです。

この技術により、排出されるPMを大幅に低減できますが、フィルターの目詰まりによる燃費悪化が課題とされてきました。近年では自動再生機能を備えたDPFが登場し、メンテナンス負担の軽減が図られています。

尿素SCRシステム(Selective Catalytic Reduction)

SCRは、尿素水(AdBlue)を排気ガス中に噴射し、NOxを無害な窒素と水に分解する技術です。

このシステムを活用することで、NOxの排出量を大幅に削減できるため、現在のディーゼルエンジンには必須の技術となっています。ただし、AdBlueの補充が必要であり、寒冷地では凍結のリスクがあるため加温装置が搭載されています。

高効率燃焼技術

エンジンの燃焼効率を高めることで、燃料の無駄を削減し、CO2やNOxの排出を抑えることができます。

特に、以下の技術が活用されています。

高圧縮比エンジン:燃焼効率を向上させ、燃料消費量を削減 可変ジオメトリーターボ(VGT):エンジン回転数に応じた最適な過給圧を提供し、燃焼効率を改善 クリーンディーゼル技術:燃料噴射の最適化により、PMやNOxの発生を抑制

代替燃料の活用

▶︎

バイオディーゼル燃料(BDF: Biodiesel Fuel)

バイオディーゼル燃料は、植物油や動物性脂肪を原料とする再生可能エネルギーで、カーボンニュートラルの概念に基づく燃料として注目されています。

現在、多くの国でB5(5%バイオ燃料混合)、B20(20%混合)などのディーゼル燃料が導入されており、化石燃料の消費削減が進められています。

▶︎

HVO(Hydrotreated Vegetable Oil:水素化植物油)

HVOは、植物油を水素化処理した燃料で、通常のディーゼル燃料と比べてCO2排出量を大幅に削減できるという特徴があります。

▶︎

合成燃料(e-fuel)

e-fuelは、再生可能エネルギーを活用して水素とCO2から合成される燃料で、カーボンニュートラルな燃料として期待されています。

車両運用の工夫による環境負荷低減

エコドライブの推進

◇急発進・急加速を避ける ◇最適なエンジン回転数で走行する ◇アイドリングストップを徹底する を徹底することで、より環境負荷の低い運行が可能となります。

ルート最適化

最新の運行管理システム(TMS: Transportation Management System)を活用し、最適な配送ルートを計画することで、無駄な燃料消費を削減できます。

まとめ

ディーゼルエンジンの環境負荷低減は、排ガス処理技術の進化・代替燃料の活用・運行管理の工夫という3つの視点から進められています。

現在のトラック業界では、DPFやSCRを活用したクリーンディーゼル技術が標準装備され、さらにはバイオディーゼルやHVO、e-fuelといった代替燃料の導入が進められています。

今後、物流業界はより持続可能な輸送を目指し、環境負荷の少ない運行方法を取り入れていくことが求められるでしょう。 岩瀬運輸機工も環境負荷に配慮した運搬を心がけて、持続可能な輸送を目指しています。

岩瀬運輸機構について詳しくはこちら↓↓

岩瀬運輸機工公式サイト

参考文献

<平成28年排出ガス規制>

https://www.mlit.go.jp/common/001094623.pdf

自動車用高性能・高信頼性 VG ターボ チャージャの開発

https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/433/433031.pdf

各国・地域におけるバイオ燃料の導入状況

https://www.pecj.or.jp/wp-content/uploads/2024/04/JPECForum_2024_program_010.pdf

バイオ・低炭素合成燃料という選択肢 ―バイオ・低炭素合成燃料がエネルギートランジションに果たす役割―|JOGMEC石油・天然ガス資源情報ウェブサイト

https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009992/1010151.html

HVO〈Hydrotreated Vegetable Oils〉 - 一般財団法人環境優良車普及機構

https://www.levo.or.jp/research/tyousa/research-tyousa-4/word-h2/

最新記事

すべて表示
春の行楽シーズンは交通量が増える 〜休日・観光地周辺で意識したい安全運転〜

はじめに : 春は道路の雰囲気が変わる季節 春になると気温が上がり、外出しやすい日が増えてきます。 桜の季節や大型連休に向けて、観光地や行楽地へ向かう車の動きも活発になり、道路の交通量が増える傾向があります。 普段は比較的スムーズに流れているルートでも、休日になると急に混雑したり、運転に慣れていない車両が増えたりすることもあります。 春は、道路の雰囲気そのものが変わる時期といえるでしょう。 今回は

 
 
 
春の雨と強風に注意 〜視界不良・横風が運転に与える影響〜

はじめに : 春は「雨」と「風」が増える季節 春は気温が上がり始め、運転しやすい季節という印象を持つ方も多いかもしれません。 しかし実際には、天候が不安定になりやすく、雨や突風といった条件が重なる日も少なくありません。 春先は、短時間で天候が変化したり、雨と同時に強い風が吹いたりすることがあります。 こうした状況では視界や車両の安定性が低下し、事故リスクが高まる可能性があります。 今回は、春の雨や

 
 
 

コメント


bottom of page