トレーラ・トラックで安全に走行するために
- 茂木 敦史
- 2015年2月18日
- 読了時間: 5分
あらゆる産業を支える物流の主役はトラックです。 トラックが無くては、私たちの元に物は届きません。 ショップはもちろん、宅配もできません。 そしてそのなかでも、トラクタ・トレーラは建設現場に必要なクレーン、鉄骨、重機のほか、国際海上コンテナなどの特殊で大きな貨物を輸送します。 トレーラが無ければ、ビルや橋など大きな建造物は作成できません。 トラクタ・トレーラは、トラックとは異なる構造を持ち、わずかな油断による運転操作のミスであっても、極めて大きな事故を引き起こすため、高い運転技術などを必要とします。
トラクタ・トレーラ
一般に語られるトレーラとは、「トラクタ」というエンジンを有する車両が、「トレーラ」というコンテナなど貨物を載せるエンジンがないシャーシを連結している車両のことです。
このため、トラックの単車より車長が長く、重量もさらに重くなります。
また、積載する貨物の姿、形、重さ、バランスなどが千差万別で、他の車種よりも高い運転技術を必要とします。
トレーラは、他の車が小さく見えるほどの大きさです。
載せている貨物によっては、さらに大きく見えます。
高い運転技術などを必要とするのも無理はありません。
トラクタ・トレーラのブレーキ
カーブや交差点の右左折時、車線変更時などは、ブレーキやハンドル操作を慎重に行う必要があります。
ブレーキにも種類があります。
フット・ブレーキ
トラクタ部分とトレーラ部分のすべての車輪に同時に作動します。
トレーラ・ブレーキ
トレーラ部分に作動するもので、運転席のレバーで操作します。
排気(エキゾースト)・ブレーキ
トラクタ部分の後輪に作動するもので、 運転席のレバーで操作します。
エマージェンシー・ブレーキ
トレーラ部分に作動する非常ブレーキで、エマージェンシーラインが破損したときや、ブレーキ・エア圧が低下したときに自動的に作動します。
パーキング・ブレーキ
トラクタ部分にはレバー式、トレーラ部分にはねじ式のものが装備され、それぞれ独立して操作し、作動します。
スプリング・ブレーキ
トラクタ部分のパーキングブレーキであるとともに、ブレーキ・エア圧の低下時に自動的に作動する非常ブレーキです。
最近はトレーラ部分にも装着されつつあります。
制動時の挙動特性
場合によっては、危険が伴う現象が起こってしまいます。
ジャックナイフ
トラクタ後部が外側に流れて『く』の字型に折れ曲がる現象です。
制動時、トラクタ後輪がロック状態の時に起こりやすくなります。
ジャックナイフ現象が起きた場合、初期を除きコントロールは殆ど不可能です。
トレーラ・スイング
トレーラ後部が、カーブ外側に流れる現象です。
制動時、トレーラ後輪がロックした場合に起こりやすくなります。
プラウアウト現象
トレーラ側が制御を失い、トレーラとトラクタが一直線になってカーブをはずれてしまう現象です。
兆候を感じたときはブレーキを解除し、冷静にハンドル操作で修正します。
上記の現象はいずれも車輪のロックが大きな原因です。
とくに滑りやすい路面で過大なブレーキ操作を行うとロックしやすいので、十分に注意しましょう。
後退運転
トレーラの後退(バック)運転は、これまで運転になれた大型トラック等の単車と異なり連結点があるので、なれないうちは難しいものですが、低速で切り返しややり直しも可能なので、普段から十分に練習をしておきましょう。
セミ・トレーラは、連結点が1点なので旋回時の内輪差も大きいのですが、トラクタ側からトレーラ側の動きがつかみにくく、バック運転がむずかしいといわれています。
フル・トレーラは、センター・アクスル(連結点が1点)とドーリーつきフル・トレーラ(連結点が2点)の2種類あります。
連結点が1点のセンター・アクスル型はセミ・トレーラと同様の特性がありますが、ドーリーつきは内輪差が単車並で比較的後退運転は容易といわれていますが、トレーラ側の挙動が運転席でつかみにくいという特徴もあります。
固縛に関する注意事項
固縛機器の破損・はずれ等を防止するため荷台のロープフックや外枠の下部に荷締機のフック等を直接掛けません。必ず補助ワイヤーまたは、環を使用します。
積荷を保護するために、積荷にワイヤーロープや荷締機を直接当てません。必ず当て物をします。
ワイヤーロープを保護するため積み荷の角張った箇所にワイヤーロープを直接当てません。
また、積み荷に取り付けられた金具が角張っている場合は、ワイヤーロープを直接掛けません。必ずシャックルを介して固縛します。
積み付けにおける注意点
1個当たりの重量の大きい各種機械、鉄鋼製品や長尺物の場合・重量貨物は集中荷重、偏心荷重にならないよう、積付けに当たっては重量配分を十分考慮します。
積荷全体の重心位置は、トラクタ・トレーラの荷台の前後・左右の両者の中心位置にできるだけ近いことが望ましいです。
とくに重量の重い機械製品や不整形の加工物等を数個積み合わせる場合は、荷台中心に積み荷の複合中心が近づくように積み付けます。
トラクタ・トレーラが、他の車種よりも高い運転技術を必要とする
ことをきちんと理解し、しっかりと安全冷静に運転しましょう。 引用参考 トレーラハンドブック




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