top of page
AEnB2Up6Wn5vln-YsV43qM7auWpedGjkE-TysnDdtogN0qGQ1Q2869jMsATGU8oYji6MSXVfhP0ZAtschg1F-bfU2T

運転管理者の重要業務「点呼」の種類とその内容とは?

  • 執筆者の写真: 茂木 敦史
    茂木 敦史
  • 2022年9月2日
  • 読了時間: 9分

目次








トラックやトレーラドライバーの皆さんは、点呼の重要性をご存じでしょうか?   点呼業務は法令に実施が義務付けられています。基本的に対面式で行い、安全のための諸連絡ほか運転者の体調など、さまざまなことを確認します。今回は「点呼」業務における確認事項や記録内容など、運転手を守るための運行管理者の仕事内容を解説していきます。  

<点呼とは>

トラックをはじめとした貨物等の運送事業者は、安全のために点呼を行うことが義務付けられています。この目的には、トラックとドライバーを守ることがあります。   点呼の実施や確認項目は法令によって定められており、事業者や運転者は規則に基づいた点呼を実施しなければなりません。運行上やむを得ない場合以外は、原則、所属の営業所、車庫で乗務前、乗務後に

対面点呼

を実施しなければいけません。   運行管理者は、

「乗務前点呼」

を実施し、運転者から本人の健康状態や酒気帯びの有無、日常点検等の報告を求め、それに対して安全を確保するために必要な指示を行います。 乗務終了後には

「乗務後点呼」

を実施し、乗務した自動車、道路、運行の状況、酒気帯びの有無、ほかの運転者と交替した場合には、交替運転者との通告について報告を受けなければなりません。しかし、乗務前、乗務後のどちらかが、やむを得ず対面で点呼ができない場合は、電話その他の方法で点呼を行います。 また、長距離運行等により乗務前・乗務後のいずれの点呼も対面で行うことができない場合は、

「中間点呼」

を実施します。乗務の途中で少なくとも1回電話その他の方法により点呼を実施しなければなりません。  

「運行上やむを得ない場合」

とは、遠隔地で乗務が開始または終了するため、乗務前または乗務後の点呼が営業所において対面で出来ない場合のことを指し、車庫と営業所が離れている、早朝・深夜等のため点呼執行者が営業所に出勤していない場合等は該当しません。  

「その他の方法」

とは、携帯電話、業務無線など運転者と直接対話できる方法を指します。IT点呼もそのひとつです。IT点呼は、テレビ電話やネットワーク機器などを通し、疑似的に対面点呼を行う点呼の方法です。 電子メール、FAX などの一方的な連絡方法は、該当しません。また、電話その他の方法による点呼は、運転中に行ってはいけません。  

<点呼の種類と確認・指示事項>

点呼は、運転者や自動車が安全に運行できる状態かどうかを確認するとともに、安全運行のために必要な指示を与え、報告を聴取するため、次の内容を確実に実施しなければなりません。  

乗務前点呼

運転者の健康状態、疲労の度合い、酒気帯びの有無、異常な感情の高ぶり、睡眠不足等について確認し、安全な運転ができる状態か否かを判断しましょう。 日常点検の実施結果に基づき、整備管理者が自動車の運行の可否を決定したことを確認します。 ・服装を端正に着用しているかの確認をしましょう。 ・運転免許証、非常信号用具、業務上必要な帳票類等、携行品の確認をしましょう。 ・休憩時間・場所、積載物、気象、道路状況等、運行の安全を確保するための注意事項の指示をしましょう。 ・個々の運転者について、運転行動に現れやすい問題点についての注意をしましょう。

乗務後点呼

車両、積載物の異常の有無、乗務記録、運行記録計等の記録により運転者の運転状況等の確認をしましょう。

・工事箇所等道路状況に関する最新情報及びヒヤリ・ハット経験の有無等安全情報の確認をしましょう。

・酒気帯びの有無を確認しましょう。

・運転者に翌日の勤務を確認させてください。

中間点呼

乗務前、乗務後のいずれも対面で点呼ができない場合は、乗務の途中に少なくとも一回電話やその他の運転者と直接対話できる方法で点呼を行わなければなりません。運転者と直接対話できる方法で酒気帯びの有無、疾病、疲労等の状況を確認するため点呼を実施しなければなりません。  

<点呼の記録の内容>

乗務前点呼の記録内容

・点呼執行者名 ・運転者名 ・運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号または識別できる記号、番号等 ・点呼日時 ・点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法) ・酒気帯びの有無 ・運転者の疾病、疲労等の状況 ・日常点検の状況 ・指示事項 ・その他必要な事項

運行管理者は、乗務前の点呼において、以下の点に注意して過労運転の防止を図らなければなりません。 ・酒気帯びの状態にある乗務員を車両に乗務させてはなりません。 ・疾病、疲労、その他の理由により安全な運転をすることができない、またはその補助をすることができないおそれがあると判断した乗務員を車両に乗務させてはなりません。 ・「その他の理由」とは、覚せい剤や禁止薬物等の薬物の服用、異常な感情の高ぶり、睡眠不足等を指します。  

 乗務後点呼の記録の内容

・点呼執行者名 ・運転者名 ・運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号または識別できる記号、番号等 ・点呼日時 ・点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法) ・自動車、道路及び運行の状況 ・交替運転者に対する通告 ・酒気帯びの有無 ・その他必要な事項  

「交替する運転者に対する通告」

とは、車両の乗り継ぎによって運転者が交替する場合、前任者が交替する運転者に対し、これまで運転していた車両や道路や運行の状況について知らせることをいいます。

中間点呼の実施及び記録の内容

基本的な記録内容は変わりませんが、中間点呼を必要とする運行の場合は運行指示書を作成して運転者に携行させなければなりません。

・点呼執行者名 ・運転者 ・運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号または識別できる記号、番号等 ・点呼日時 ・点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法) ・酒気帯びの有無 ・運転者の疾病、疲労等の状況 ・指示事項 ・その他必要な事項  

<アルコール検知器の使用>

乗務前点呼、乗務後点呼及び中間点呼における酒気帯びの有無は、

目視等で確認

するほか、

アルコール検知器

を用いて行わなければなりません。直行直帰や運転者が遠隔地にいるなど対面が困難な場合は、対面に準ずる方法で確認が取れれば問題ありません。 運行管理者はアルコール検知器を故障がない状態で保持しておかなければなりません。アルコール検知器の製作者が定めた取扱説明書に基づき、適切に使用し、管理・保守をします。

「電源が確実に入ること」「損傷がないこと」を毎日確認します。

アルコール検知器が1つも備えられていない場合、アルコール検知器備え義務違反となり、初違反「 60日車」、再違反「120日車」となります。また、正常に作動しないアルコール検知器により酒気帯びの有無の確認を行った場合や、正常に作動しないアルコール検知器であることを理由に酒気帯びの有無の確認を怠った場合、アルコール検知器の常時有効保持義務違反となり、初違反「20日車」、再違反「40日車」となります。

  これまで運送業などで使用される緑ナンバーの事業用自動車を対象として、アルコールチェックが義務付けられてきました。しかしアルコールチェック義務化により、2022年4月以降は「乗車定員が11名以上の自動車を1台以上保有している企業」、「乗車定員に限らず5台以上の自動車を使用している企業」に当てはまる白ナンバーの車を保有する企業にも「目視で確認」が適用されています。そして10月からは「アルコール検知器」を保持し検査することが義務付けられます。  

<IT点呼とは>

点呼は原則、対面で行わなければなりません。 やむを得ない事情で対面での点呼ができない場合は、電話やその他の方法で点呼を行います。世間で働き方改革が進むように、運送業界も働き方が見直されるようになっています。時間外労働などの長時間労働の是正や、業務の効率化への取り組みがなされており、IT点呼の導入もその試みのひとつです。   IT点呼は、テレビ電話やネットワーク機器などを通し、疑似的に対面点呼を行う点呼の方法のひとつです。IT点呼を実施できるのは、輸送の安全確保に関する取り組みが優良であると認められる事業所・営業所のみで、国土交通大臣が了承した機器を活用することが定められています。Gマーク取得事業者や取得していなくても条件を満たした場合、管轄の運輸支局長へ提出することでIT点呼ができるようになります。   国土交通省は、事業の安全性確保に取り組んでいる事業所に認定証を与えています。安全評価委員会から安全性優良事業所として認定を受けた事業所には、シンボルマークであるGマークが贈られます。   Gマーク認定を受けていない営業所がIT点呼を導入する際には、以下の条件を満たす必要があります。

  • 事業開始から3年が経過している

  • 過去3年間で、第1当事者となる自動車事故報告規則に抵触する事故を起こしていない

  • 過去3年間で、点呼の実施違反に関係する行政処分を受けていない

  • 適正化実施機関における最新の巡回指導評価が「D」「E」判定以外であり、点呼に関連する指摘がない。または、あった場合においても点呼に係る改善報告書が3か月以内に提出され改善が図られていること

<交替運転者の配置>

運転者が長距離運転または夜間の運転に従事する場合に、疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるときは、あらかじめ、交替するための運転者を配置しておかなければなりません。   「貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準(平成13 年国土交通省告示第 1365 号)」で定められた条件を超えて引き続き運行する場合は、交替運転者の配置が必要になります。 具体的には、次のような場合が該当します。   ・拘束時間が 16 時間を超える場合 ・運転時間が 2 日を平均して 1日当たり 9 時間を超える場合 ・連続運転時間が 4 時間を超える場合   運転が集中している運転手には定期的に休みを取らせ、連続運転による過労運転にならないように指導しましょう。

<まとめ>

  今回は運行管理者業務のひとつ

「点呼」

を解説しました。 長時間運転によるストレスや過労は身体に大きな負担となります。 運送業における運転者の健康起因による事故の報告件数は近年増加傾向にあることから、点呼で運転者の健康状態を把握することはとても重要であることがわかります。   安全な運行を実現するために運行管理者の点呼や確認は欠かせませんが、運転者自らが健康について向き合い、安全について考えていくことが大切です。   引用資料:「運行管理業務と安全」マニュアル

岩瀬運輸機工なら大型精密機器も安心の運搬です。詳しくは《こちら》から

最新記事

すべて表示
春の行楽シーズンは交通量が増える 〜休日・観光地周辺で意識したい安全運転〜

はじめに : 春は道路の雰囲気が変わる季節 春になると気温が上がり、外出しやすい日が増えてきます。 桜の季節や大型連休に向けて、観光地や行楽地へ向かう車の動きも活発になり、道路の交通量が増える傾向があります。 普段は比較的スムーズに流れているルートでも、休日になると急に混雑したり、運転に慣れていない車両が増えたりすることもあります。 春は、道路の雰囲気そのものが変わる時期といえるでしょう。 今回は

 
 
 
春の雨と強風に注意 〜視界不良・横風が運転に与える影響〜

はじめに : 春は「雨」と「風」が増える季節 春は気温が上がり始め、運転しやすい季節という印象を持つ方も多いかもしれません。 しかし実際には、天候が不安定になりやすく、雨や突風といった条件が重なる日も少なくありません。 春先は、短時間で天候が変化したり、雨と同時に強い風が吹いたりすることがあります。 こうした状況では視界や車両の安定性が低下し、事故リスクが高まる可能性があります。 今回は、春の雨や

 
 
 

コメント


bottom of page