安全運転と事故防止策【高速道路編】
ごく普通の道路での事故も本当にたいへんなことですが、高速道路での事故はスピードが出ている分、大きな被害となります。
トラックやトレーラーを運転される方はもちろん、プライベートでも車に乗る方は高速道路を走ったことがある方がほとんどかと存じます。
ご自身ではなくとも、周囲で「ひやり」としたこともあるのではないでしょうか?
以下に高速道路での事故防止策をまとめました。
高速道路(高速道路近郊)での事故
高速道路のIC、料金所近郊は車両の輻輳による接触事故や、急カーブによる横転・重大事故事例があり危険地帯です。
車両性能の向上によるスピードの出し過ぎや、高速走行によるスピード感覚の薄れに起因する事故事例が多いです。
PA・合流地域での割り込み、飛び出しによる衝突・製品落下の事故事例があります。
長時間運転は危険意識の低下を招きます。
また高速走行は視野が狭まり、近景がぼやける傾向にあり所定の休憩が重要となります。
きちんと休息をとるようにしましょう。
事故車・故障車・道路整備等により停車中の車・人・仮設物に衝突する事故事例があります。
高速道路での事故は規模が甚大であり他に与える影響が極めて大きく、「重量物輸送」運転者は絶対に加害者になってはなりません。
一年を通して重大事故になりやすい傾向の月
- 3月 高速道路進入路付近で急減速と固縛不備により製品(切板)落下事故。
- 4月 高速道路走行中、スピード超過とブレーキ遅延により工事用車両に衝突。
- 7月 合流付近の左車線走行時、右側からの割り込み。緊急回避による製品損傷事故。
- 10月 高速道路IC付近で後方が気がかりで前方不注意となり中央分離帯に接触。この際、急ハンドルでジャックナイフ現象を発生させ横転転覆し製品落下。
もちろん、この他の月でも事故は起こっています。

事故防止対策のポイント
- 整備点検、燃料、タイヤの空気圧(注)等高速運転に対応した事前チェックを実施しましょう。
- 料金所近郊は急カーブ地帯や輻輳場所が多いため、減速運転と譲歩運転を心掛けるようにしましょう。同様にPA出入口・合流場所付近では「プロ運転者」の「譲る運転」を実施してください。
- 定期的なスピードチェックを行うとともに、情報掲示板等を注視して安全速度を厳守しましょう。
- 十分な車間距離を厳守(車間距離確認板でチェック)します。
- 車線変更は極力避け指定車線を走行してください。最高速度は80km/h以下の定速運転を行います。
- 万一、車線変更する時は見通しの良い場所とします。坂、カーブ等視界の悪い所は厳禁です。
- 途中休憩は規定通り必ず取得し、車両点検、積荷点検、固縛点検を同時に実施しましょう。
- 集中工事等の事前情報を把握し、前方不注意による接触・追突事故を起こしてはなりません。
- 万一、事故等により停車する場合は、非常電話、発炎筒、停止表示機材等を使い後続車に合図してください。
- 火災事故の場合はあわてずに初期消火に努め、警察、消防等の指示に従い行動しましょう。
- 「指差・確認呼称」を厳守することが大切です。「速度○km(注意)ヨシ!車間距離ヨシ!前方ヨシ!右ヨシ! 左ヨシ!後方ヨシ!」
◆単語チェック:スタンディングウェーブ現象
タイヤの空気圧不足で高速回転するとタイヤのたわみが大きくなり、波状に変形することをいいます。
この現象が発生すると、短時間でトレッド剥離やバースト(破裂)することが多いです。
高速道路を走行する時は、適正な空気圧に充填することが大切なのです。
普段何気なく走行している高速道路は、本来非常に危険な場所です。
ドライバーである皆さんが「安全に運転しよう」と心がけているからこそ、それぞれが安心して走行できる場所となっているのです。
これからもどうか安全運転でドライブを楽しみましょう。
引用参考 鉄材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック
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