連結車両の特性


重量物輸送は、大多数が連結車両および大型トラックで実施されていますが、その車両特性に関わる知識不足や経験不足による事故が発生しています。そのため、正確な理解と運転操作並びに管理者による指導が必要になっています。

連結車両の特性

連結車両は、カプラとキングピンで連結されている構造になっています。重量物を輸送するセミトレーラー(ポールトレーラーを含む)は、急制動により積んでいる製品が前方、側方に移動してしまい重大事故を引き起こす危険度が高いです。スピード超過運転は厳禁です。連結車両は積載時と空車時では軸重差が非常に大きく、車両のバランスが大きく変化します。特に、鉄鋼製品などは重いため、後方からの押し上げまたは突き上げ状態になり、ブレーキ操作やギアチェンジなどの操作ミスが発生し、横転事故などを引き起こすことがあります。
ブレーキ操作ミスにより、ジャックナイフ現象、トレーラースイング現象、プラウアウト現象などあ発生する可能性があります。スピードの超過、急ハンドル、急ブレーキなどの「急」のつく運転は、プロドライバーとして避けるべき運転方法です。
連結車両はトレーラー側の動きがトラクター側に伝わりにくいため、ドライバーが異常発生の事態を認識することに遅れが生じ、製品落下などの大事故を引き起こすことがあります。

ジャックナイフ現象

トレーラーは連結車両であるため、急ブレーキなどでトラクター部分とトレーラー部分のバランスが崩れて連結店でくの字の形に折れ曲がることがあります。その形がジャックナイフと似ていることから、ジャックナイフ現象と呼ばれています。ジャックナイフ現象が発生する要因は主に3つあります。(1)急ブレーキ、急ハンドルなどの「急」のつく運転。(2)ブレーキとハンドルの同時操作。(3)積荷の偏荷重などのケース、などがあります。特に、カーブや下り坂を走行するときや、路面が濡れていたり積雪がある場合などは、原則を最重視するとともに、ハンドル操作やブレーキ操作を慎重に行わなければいけません。

トレーラースイング現象

トレーラーが進路外側(あるいは対向車線)に大きく振られる現象で、トレーラー側のタイヤがロックした時に起きます。道路の状況に適したブレーキをかけ、空車時には必要以上に強いブレーキをかけないように注意してください。プロドライバーの間では、「タイヤを頃明日用に減速運転する」と表現しています。

プラウアウト現象

プラウアウト現象は、トラクターフロントロック現象とも呼ばれており、トラクターの前輪がロックして、スリップした状態となり、トラクターとトレーラーが一直線になってカーブから外れてしまい、直進状態になる現象のことを指します。この時は、ブレーキを解除してハンドル操作で修正します。

連結車両の特性を理解した運転方法

長い坂を走行する時は、フットブレーキ及びトレーラーブレーキを使用しますが、単独の使用を避けて、排気ブレーキ、リターダーブレーキなどの補助ブレーキを併用して減速しなければなりません。セミトレーラーの内輪差は大型車以上に大きいため、右左折時やカーブ走行時に巻き込み事故を引き起こす危険性があります。そのため、旋回操作に入る前の減速とコースの取り方が極めて重要です。左折時は、左側ミラーに映る範囲が狭くなり(右側も同様に死角になります)、左後方の死角が大きくなるため(右側後方も同様)徐行して一層慎重な安全確認を行わなくてはいけません。
右折時は右側ミラーに写る範囲が狭くなり(左側も同様に死角になります)、右後方の資格が大きくなるため(左側後方も同様)徐行して一層慎重な安全確認を行わなくてはいけません。特に、左右のピラーの距離感と死角には注意しなくてはいけません。
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

自動車部品&加工 展示会


1月18日 自動車部品&加工展開催が東京ビッグサイトで開催されました。世界最大の900社が出展され注目されています。当社ではこの展示会出展企業様の搬出入を受託しました。

特殊車両通行許可とは


道路運送車両法に基づき、車検証を受けた車両は、原則道路を通行することが可能ですが、道路法と車両制限令の基準を超えた車両は、道路を通行することができません。鉄鋼輸送に使用する車両のほとんどは、車両制限令の一般的制限値を超えているため、そのままでは道路を走行することができません。しかし、道路は社会活動、経済活動を支える最も重要な基礎施設であるため、道路と車両との間に調和を持たせる必要があることから、必要な条件を付して車両制限令で定める車両諸元の最高限度を超える車両の通行を許可することができます。これを、特殊車両通行許可制度と言います。

特殊車両通行許可とは

特殊車両通行許可は、車両の重量、寸法や輸送ルートによって必要となることから、道路運送車両法、保安基準を超えない基準内車両や新規格車(増トン車)も、道路状況によっては、通行許可が必要となります。特殊車両通行許可は、個別車両毎、走行ルート毎に道路情報便覧などに基づき通行の歌碑が判断され、許可される場合でも、必要な通行条件が付与されます。また、貨物積載状態によっては、道路交通法に基づき、出発地の警察署で制限街許可を取得する必要があります。
各運輸局長から道路運送車両法、保安基準の規定に基づき車検証を交付された車両であっても、実際に道路を通行するためには、車両法、車両制限令に基づいた特殊車両通行許可を受けなければ道路を通行することができない場合がありますが、実際の運用では問題点が顕在します。特殊車両通行許可は、橋梁などの強度や交差点やカーブの形状と車両の長さ、幅、最遠軸距、軸重などにより許可内容が変わりますが、車両や道路の外観だけでは簡単に判断できないことから、荷主はもちろん実際に申請する事業者にも、制度の理解が困難になっています。
道路は、その構造が一定ではありませんし、橋梁などの強度に差があることから、同一経路でも特殊車両通行許可の条件が異なることがあります。そのため、最も厳しい条件が全輸送区間に付与される場合が多く、特殊車両通行許可で認められた重量は、通行する道路状況により変化することから、車検証に記載されている最大積載量との剥離が発生してしまいます。

詳しくは「許可運送のいろは」にも掲載されていますのでご参照ください。

大型車両ドライバーの育成

貨物自動車の事故防止を目的に道路交通法の一部が改正され、平成19年6月より中型免許制度が発足しましたが、これにより従来以上に大型車両のドライバーの確保が困難になってきています。また、鋼鉄輸送の大部分を占めるトレーラーの運転希望若年者は、牽引、大型免許が取得できる教習所の減少や、受験費用の高さに比べて免許を取得したあとの賃金水準の低さや長時間労働、その車両特製の難しさも相まって、減少傾向にあります。その結果、大型車両ドライバーの高齢化が一段と進行しています。こうした現状を鑑みると、ドライバーの確保とともにプロのドライバーを育成することや管理者の育成が重要な課題となってきています。

プロドライバーの理想的なあり方

プロのドライバーは車両を体の一部のように大切にし、整備関係者との信頼関係を築き、車両の異常などの問題発見能力を高く持ち、最悪の自体を想定した行動を取ることができることが求められます。始業、終業点呼を正確に実施して記録し、管理者との信頼が厚く情報連絡の密度と精度を高く持ちましょう。道路、気象情報やお客様情報などの事前情報を把握し、徹底した事前準備と防衛運転操作を行ってください。新しい車両技術、タイヤなどの関連情報の把握に熱心で、常に運転技術の向上に努めます。重量物輸送に関わる製品特性と車両の特性を熟知し、品質トラブルの防止のための速度、車間距離確保に対して厳しいこだわりと信念を持つ、車好きの人がプロドライバーに向いています。偏荷重や固縛についてや、作業基準を熟知していて輸送途中での製品や備品の落下防止に努めていることも大切です。高い運転技術と長年の経験を加味した安全運転と、模範運転を基本とした原理、原則を重視したプロの運転ができることが求められます。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版