車両の選び方


燃費は、運転テクニックや点検整備だけでなく、車両やその仕様によっても影響を受けます。

その為、車両やその仕様についても選定の段階からエコドライブへの配慮が必要となります。

環境問題に配慮した車両を選びましょう。

 

車両の選定

 

  • 大きさ(車両総重量)

実際の輸送形態をみて最適な大きさ(車両総重量)の車両を選定する必要があります。

必要以上に大きい車両で少量の荷物を運ぶことになると輸送効率が悪くなりますし、結果的に輸送トン・キロ当たりの燃費も悪くなります。

 

  • エンジン出力

過大な出力のエンジンは、排気量が大きくなるだけでなく、重量も重くなりその分燃費を悪化させることになります。

輸送形態に合った出力のエンジンを選定する必要があります。

 

  • 燃費の良いターボ系エンジン

ターボ系エンジンはNA 系エンジンに比べて大きい出力を得ることができることから、エンジンの小型化が図れます。

特に、最近のインタークーラー付きターボ車の排気量は従来のNA エンジンの6 割程度と小さく、こうした小排気量のエンジンによる燃費の向上が期待されています。

 

ターボ系エンジンは、排気の熱でタービンを回し空気をたくさん送り込むため小さいエンジンで大きな力が出せます。

発生する出力の約1/2 を力に変えているため、燃費が良くなります。

 

NA エンジンは、燃料を燃やし発生する出力の約1/3 しか力として使っていません。

残りは排気などで捨てているため、燃焼効率が悪くなります。

 

  • 適切なパワーライン

車両を導入するときはトラックメーカーやディーラーに対して車両の使用条件をよく説明し、それに対応する変速ギヤーの段数や終減速比など適切なパワーライン選定のアドバイスを受けると良いでしょう。

パワーラインの選定にあたっては、用途などによって次のようなことを検討事項とします。

 

パワーライン選定の検討事項

  • 運行距離が、近距離か、中距離か、長距離か。
  • 道路勾配が、平坦か、勾配が多いか。
  • 高速道路走行か、一般道路走行か。
  • 市街地走行か、郊外走行か。

 

車両の軽量化

08da088fca3f52d6a06d426b05c017b9_s

  • 車両の軽量化による効果

燃費改善を図ろうとして車両重量を軽量化しても、実際はその分積載量の増加に回ることになり、フル積載状態では車両の軽量化による直接的な燃費向上の効果はないことになります。

しかしながら、空車時や積荷に余裕がある走行では、やはり車両重量が軽いほど燃費は良くなります。

また、車両の軽量化により車体重量が軽い分積載量が増加することになり、燃料1ℓあたりの輸送トン・キロが増加することになります。

つまり、車両の軽量化で積載が向上すれば、広義の意味で燃費の向上に寄与することになります。

一般に、車両を軽量化するとその分燃費は良くなります。

特に、空車や積載量が少ないときは、さらに燃費の向上が大きくなります。

空車時は実車時に比べて30%〜40%程度燃費が向上します。

実車時より空車時の方がエコドライブの燃費改善効果が大きいということです。

 

  • 車両軽量化の対策

車両軽量化の具体的方法について検討すべきポイントを示すと、次のようになります。

 

  • 軽量化部材や仕様の検討

荷台の縦根太、横根太のアルミ材使用、荷台の軽量板材の使用、荷台への鉄板敷きの排除、サイドバンパー、サイドバンパーステイのアルミ材使用、幌ウイングの採用など車両の用途を踏まえた軽量化部材や仕様を検討します。

 

  • 燃料タンクの容量と補助タンク取付けの必要性の検討

過大な容量の燃料タンクは燃料やタンク自体の重量により車両重量が重くなりその分燃費が悪くなります。

従って、燃料タンクは使用する車両の特性を考慮して、過大なものとならないようにします。

 

  • スペアタイヤ及びタイヤキャリアの非装着

中・大型トラックのタイヤは大きく重いことなどから、運行途中でパンクした場合ドライバー1人では交換することが困難なケースが増えています。

さらに、荷物を満載していたり道路上での慣れないタイヤ交換は危険な場合もあります。

したがって、タイヤのパンクの発生率、タイヤパンク時におけるドライバーのスペアタイヤ交換の実績、チューブレスタイヤ装着によるパンク発生率の減少などを考慮して、スペアタイヤ及びタイヤキャリアを装着しない検討をします。

 

  • 工具箱取付けなどの検討

運行条件にもよりますが、車両技術の向上などにより、近年では故障も少なくなっており、工具を使用する機会も少なく、工具箱についても取り付けの必要性の有無を検討します。

また、作業内容によっては不必要な諸機材(荷締機、ローラコンベア、タイヤチェーンなど)についても、こまめに取り卸しをすることが必要です。

 

車両やその仕様には、さまざまな種類があります。

環境に優しい車種を選び、安全にエコドライブを行いましょう。

 

引用参考 エコドライブ推進マニュアル

 

日常管理と点検


トラックやトレーラなどを含め、車は一部を除き排気ガスなどで環境問題に密接に関わりがあります。

もちろん、環境問題ということでは、車だけでなく私たちの普段の生活も見直さなければなりません。

トラックやトレーラも、きちんと正しく整備することによって、環境面に配慮することが可能なのです。

 

エア・クリーナの目詰まり

エア・クリーナの役割りは、エンジンの燃焼室に吸入する空気に泥やほこりなどの不純物が混入するのを防ぎ、シリンダの摩耗を減らし、燃焼状態を良好に保つことにあります。

このエア・クリーナが目詰まりすると、吸入空気量が少なくなり、燃費が悪くなり出力が

低下するだけでなく、黒煙の量が増加することになります。

 

エア・クリーナの目詰まりの状態をダストインジケ一夕ーなどによりチェックし、必要に応じて清掃又は交換しましょう。

エア・クリーナには、ドライタイプ(乾式)とビスカスタイプ(湿式)とあり、それぞれ取扱いが異なります。

ドライタイプ(乾式)のクリーナの場合は、エア・クリーナのエレメントを取り外して、清掃します。

内部より外側に向けて、圧縮空気を吹きつけて空気中のごみやほこりを落としましょう。

ビスカスタイプ(湿式)は、エレメント自体を交換します。

ビスカスタイプ(湿式)のエレメントは、乾式のような清掃はしません。

この他に、メーター内のランプで表示するタイプなどもあります。

 

タイヤの空気圧と燃費

タイヤの空気圧が200kPa(キロパスカル)(= 2.Okgf/cm2)低いと、燃費は約3%悪くなるといわれます。

空気圧が高いと燃費は良くなりますが、バーストなどが起きやすくなり、安全上の問題が生じることになります。

したがって、タイヤの空気圧は常に適正な範囲にしておかなければなりません。

 

タイヤの空気圧が高いと、次のような問題が生じます。

1.・コード切れ及びバースト

2.・タイヤ寿命の短縮

3.・偏摩耗(センター摩耗)

4.・乗心地の悪化

 

タイヤの空気圧が低いと、次のような問題が生じます。

1.・内部発熱によるトレッド部とカーカス部のはがれ

2.・タイヤ寿命の短縮

3.・偏摩耗(片減り、肩落ちなど)

4.・燃費の低下

 

タイヤの空気圧が適正な範囲にあるかをチェックしましょう。

チェックはタイヤが冷えた状態で必ずエアゲージを使って行います。

 

タイヤの摩耗と燃費

摩耗したタイヤは、トレッドの動きが少なく、ころがり抵抗が小さくなるので、燃費自体

は良くなります。

しかし、摩耗したタイヤは、濡れた路面などで滑り易く危険なため、摩耗具合によって、適切に交換する必要があります。

 

日常点検及び定期点検の実施

法で定められた運行前の点検や定期点検は確実に実施し、車を常に正常な状態で保持することが必要です。

 

点検項目の中でエコドライブに特にかかわりの強いものは次のとおりです。

  • エア・クリーナのエレメントの状態が良いこと。
  • エンジンオイルの状態が良いこと。
  • タイヤの空気圧が適切であること。

 857f38e295c1a19f0da177aa22f8b451_s

ブレーキ

ブレーキ・ペダルの踏みしろが適当で、ブレーキの効きが十分であること。

ブレーキの液量が適当であること。

空気圧力の上がり具合が不良でないこと。

ブレーキ・ペダルを踏み込んで放した場合にブレーキ・バルブからの排気音が正常であること。

駐車ブレーキ・レバーの引きしろが適当であること。

 

タイヤ

タイヤの空気圧が適当であること。

亀裂及び損傷がないこと。

異状な摩耗がないこと。

溝の深さが十分であること。

ディスク・ホイールの取付状態が不良でないこと。

 

バッテリ

液量が適当であること。

 

原動機

冷却水の量が適当であること。

ファン・ベルトの張り具合が適当であり、かつ、ファン・ベルトに損傷がないこと。

エンジン・オイルの量が適当であること。

原動機のかかり具合が不良でなく、かつ、異音がないこと。

低速及び加速の状態が適当であること。

 

灯火装置及び方向指示器

点灯又は点滅具合が不良でなく、かつ、汚れ及び損傷がないこと。

 

ウインド・ウォッシャ及びワイパー

ウインド・ウォッシャの液量が適当であり、かつ、噴射状態が不良でないこと。

ワイパーの払拭状態が不良でないこと。

 

エア・タンク

エア・タンクに凝水がないこと。

 

運行において異状が認められた箇所

当該箇所に異状がないこと。

 

トラックやトレーラの管理や点検を行わなければならない場所はたくさんありますが、きちんと点検を行うことによって、安全な環境は保たれるのです。

車内環境に負荷がかからなければ、地球に優しいトラック、あるいはトレーラとして走行できますね。

 

引用参考 エコドライブ推進マニュアル

 

毎週火曜日、環境保護活動


毎週火曜日の朝始業前に、地域の清掃を行っています。(雨天順延)

写真は清掃の様子です。
清掃していると、ゴミの種類で季節を感じます。
空き缶もだんだんと夏向けになっていて、季節の移り変わりを感じます。
少しでも環境保護に貢献できるよう、これからも定期活動を行います!
IMG_1517

エンジンオイル・日常管理


日常の点検・整備の良し悪しが燃料消費や排出ガスの減少に影響します。

粗悪な軽油(不正軽油)を使用すると排出ガスだけでなく、トラックやトレーラのエンジンやその他の装置に悪影響をおよぼす恐れがあります。

エンジンオイルは、環境面においても安全面においても重要なのです。

 

エンジンオイルの管理

エンジンオイルの定期的な交換

エンジンオイルの劣化は、汚損、酸化、添加剤消耗の3つに分けられます。

長時間の使用によるこれらの劣化が、エンジン性能に悪影響を与えることになります。

このため走行距離などに応じて適切なエンジンオイルの交換が必要となります。

エンジンオイルを寿命以上に長く使うと、エンジンオイルの粘度が高くなり、エンジンを傷めるだけでなく燃費も3 〜5%悪くなります。

交換予定距離や交換予定日を運転席にテープなどを貼って明示するとともに、ドライバーにもその交換時期に達した時点で確実に整備管理者などに報告するようにしましょう。

きちんと交換することにより、環境面はもちろん、トラックやトレーラの安全は守られるのです。

 

エンジンオイルの規格

エンジンオイルの規格は、JASO分類によるものと、従来からのAPI分類によるものの2 つがあります。

 

エンジンオイルの交換時期

JASO区分のエンジンオイルは、利用目的に応じて規格が制定されているため、規格間の比較はできません。

基油が鉱物油よりも合成油の方が一段と長寿命(ロングドレイン)になっています。

API 区分では、CD 級よりCF 級とグレードが上がるほど交換時期が長くなります。

実際に使用する車両の月間走行距離や一般道路と高速道路の走行割合などを勘案して使用するエンジンオイルを決めると良いでしょう。

 8b784f08c52a7ce0ca64dca42155f8fd_s

エンジンオイルの選択

マルチグレードエンジンオイル(高性能油)の使用

エンジンオイルは粘度が低いほど燃費が良くなり、粘度が高い程燃費は悪くなります。

また、粘度の低いエンジンオイルほどリング摩耗、メタル焼付、摩耗損失が早く始まるといわれています。

この相反するオイルの性能を同時に満足させるのが“マルチグレードエンジンオイル”で、低温では粘度が低く、高温では粘度が高いという特性を持っています。

マルチグレードエンジンオイルは、広い温度範囲で使用が可能です。

したがって、季節で使い分ける必要はなく、さらに始動性に優れており燃費改善効果も期待できます。

マルチグレードエンジンオイルの使用により約3%の燃費の改善が期待できるといわれています。

 

高性能エンジンオイルの使用

最近のディーゼル大型車には、NOx の排出を抑制する対策としてEGR(排ガス再循環)装置を装着しているものが多くあり、この装置の導入により、従来に比べてエンジンオイルの中の不溶解分の増加量が約4 〜5倍、オイルの寿命といえる全塩基価の減少速度は約3倍に達するというデータが発表されています。

こうしたエンジンに対して従来のエンジンオイルを使用すると十分その効果を発揮できないというケースが出てきております。

しかしながら、こうした悪条件下でもエンジンオイルに求められる三要素である省燃費、オイル消費節減、オイルの長寿命化を実現したのが高性能エンジンオイルです。

高性能エンジンオイルに添加される清浄分散剤は、清浄作用、分散作用、酸化防止作用にも優れ、EGR 装置によって汚れやすいエンジンオイルの長寿命化を実現しております。

車両の管理者は使用する車両の排出ガス抑制装置の特性、作業条件などを考慮して、適切なエンジンオイルの使用管理をすることが大切です。

 

DPF 装着車にはDH − 2 エンジンオイルを使用

ポスト新長期排出ガス規制に適合するため、ほぼ全ての新型ディーゼル車にDPF が装着されています。

従来のエンジンオイルを使用すると、金属系添加剤がフィルタに堆積し、かつ、再生燃焼でも除去できずにフィルタに目詰まりを起こします。

これを改善しているのがDH − 2 規格のエンジンオイルです。

車両の故障を未然に防ぐためにも、また、燃費向上のためにも、DPF 装着車両にはDH − 2 規格のエンジンオイルを使用することが大切です。

 

様々なエンジンオイルがありますが、乗車するトラックやトレーラに合ったものを適切に使用しましょう。

 

引用参考 エコドライブ推進マニュアル