重量物輸送における自然環境変化での事故防止対策


雨、風、雪、霧などの気象変化は、予測技術の進歩によって、事業者が時間や場所を特定した運行管理指導ができるようになってきました。一方、1995年に起こった阪神・淡路大震災や2011年の東日本大地震、2016年の熊本地震などでは、大型地震の具体的予知が不可能であることを体験し、その対応の難しさと甚大性が明らかになりました。重量物輸送は今日まで、諸作業の基準化(標準化)を進めて参りましたが、改めて常日頃の体感訓練・現場教育の重要性と妥当性を再確認しました。

雨天

雨が降り始めてからしばらくの間が、もっともスリップしやすく事故が多発します。サイドミラーの水滴や前車があげる水しぶきに酔って視界が遮断されることによって事故に繋がります。雨天の夜間に、対向車の光と自車の光が乱反射して見えなくなる現象「グレア現象」が発生し、事故が発生した事例もあります。路面が濡れている時に、ジャックナイフ現象を引き起こした事故事例も報告されています。

雨天時の事故を防止するポイント

スピードの減速と、長めの車間距離をとることが最大の事故防止になります。ブレーキ操作は、ジャックナイフ現象を引き起こす可能性があるため、適切に、慎重にブレーキ操作を行うことが大切です。速度規制表示板などの指示を厳守するとともに、進路変更は原則禁止されています。大雨の時は、安全な場所に一時避難して管理者との連絡を密に取りましょう。雨天時の走行中にタイヤが水の膜の上を走るように滑走し、ハンドルやブレーキが効かなくなる状態を、ハイドロプレーニング現象と言います。タイヤ溝の磨耗、水量の多さ、タイヤの空気圧不足、スピードの出し過ぎなどが原因になります。日々の点検でタイヤの状態なども確認しましょう。

降雪・積雪

雨天時にも視界が悪くなりますが、大雪や吹雪ではほとんど視界が見えなくなってしまいます。路面が非常に滑りやすく、特に、坂やカーブ、橋の上などは厳重注意が必要です。ちょっとしたハンドルやブレーキ操作でスリップしたり、ブレーキを踏んでも車が止まらずに追突事故やジャックナイフ現象が発生し、対向車線で激突する重大事故が発生してしまいます。交差点付近では雪が圧縮されてしまい、滑りやすく事故が多発しています。

降雪・積雪時の事故を防止するポイント

路面の凍結に注意して減速します。車間距離は普段の倍程度とり、サービスエリアやパーキングエリアで早めにチェーンを装着してください。雨天時と同様、視界が悪い時は安全な場所に一時避難するとともに、管理者との連絡を蜜に取りましょう。橋の上、トンネル出入り口、きり通し、日陰担っているところや、交差点付近などは路面が凍結しやすいので特に注意して通過しましょう。また、カーブや坂などではスリップしやすいため、特段の注意が必要です。ジャックナイフ現象やスリップ事故の原因となる急ブレーキや急ハンドルは厳禁です。
スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤに比べると雪道での走行性能は優れていますが、決して万能のタイヤではありません。スタッドレスタイヤをつけていても、雪道や凍結路では乾いた路面に比べると停止距離がかなり長くなります。また、急ハンドルや急ブレーキはスリップの原因となりますので、スピードを落として車間距離をとり、基本を守った運転が大切です。

濃霧

前方の視界が利かなくなり、前車の減速や停止に気づくのが遅れ、追突事故が発生したり、道路状況が把握できずに車線を逸脱してガードレールや側壁に衝突したり、転落する事故が発生しています。

濃霧時の事故を防止するポイント

霧が発生したら、徐々に減速します。ヘッドライト(下向き)やフォグライトを早めに転倒し、自車の存在を明確に知らせます。必要な場合にはクラクションを鳴らして、自社の存在を知らせます。ガードレール、センターライン、前者の尾灯を目印にして走行しましょう。窓を開けて音を聞き、他車の動きを目と耳で確認しながら走行しましょう。濃霧がひどい時には、安全な場所に一時避難するとともに、管理者との連絡を密に取りましょう。

強風

強風時における車両店頭事故は、車幅に対して車高の高いバン型車両に発生するケースが多いです。重量物輸送車両ではパイプなどのかさばる製品の積載時は特に注意が必要です。同時に、気象予報、警戒、警報などの事前情報の把握に努めることが大切です。強風で車が流される事故や、慌ててハンドルを切り返したり、急ブレーキを踏むために発生する事例が多いです。紙くず、シート、その他資機材の飛来物がフロントガラスを覆ってしまい、視界を遮り事故を引き起こす可能性があります。

強風時の事故を防止するポイント

ハンドルをしっかり握って、ハンドルを取られないようにして減速します。車両規制がある時は、その指示に従って注意を喚起し走行します。橋の下、トンネル出入口、切り通しなどは強風が吹きやすいため、注意して減速走行します。シートがめくれたり資機材が落下することを防止するために、他車両や道路などにい危害を与えないように走行しましょう。台風襲来や強風状態が続く場合は、安全な場所に一時避難するとともに、管理者との連絡を密に取りましょう。

地震・津波

阪神大震災や東日本大地震、熊本地震に遭遇して、直下型地震の恐怖と甚大な津波被害を経験しましたが、現代科学では地震が起こる場所や時間を特定できないことも実証されました。この未曾有の大自然震災に対する完璧な防災は不可能に近く、現時点においては日常的な教育や訓練を実施し、減災対策に取り組むことが最も現実的です。

地震・津波時の事故を防止するポイント

運転中に大きな揺れを感じた時は、ハンドルをしっかり握り前後の車に注意しながら、徐々にスピードを落として道路の左側に停車します。エンジンを切り、揺れがおさまるまでは車外に出ないようにし、ラジオなどからの正確な情報を入手します。避難の必要がある場合は、車のキーはつけたまま、窓を閉めたままロックをしないで避難します。連絡先を見えるところに書き、車検証などの貴重品を持って現地の指示に従い避難します。緊急車両の走行に支障がないように最善の駐車対策を実施します。本震がおさまった段階で、公衆電話、NTT災害伝言ダイヤル(171)、携帯電話の災害伝言ダイヤルなどを通じて管理者に状況を連絡し、連絡が取れない場合はあらかじめ定めた方法によって対処します。自分の安全確保を最優先し、可能な範囲で周囲の支援活動を行いましょう。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

重量物輸送における坂道やカーブでの事故防止対策


重量物輸送の車両は、様々な形状の道路において事故の発生頻度が上がります。特に、交差点での事故の発生率が高いですが、カーブや坂で起こる事故も発生率が高いです。事故の原因は交差点における製品落下事故と同様に、車両総重量の重さや加速度、それに加えて遠心力の変化や連結者の特性などに対する認識不足に起因するケースが多く見られます。連結車両はホイルベースが長く、トレーラー後部が対向車線へはみ出す危険性を含んでいます。また、S字カーブ、連続カーブ走行、進路変更時などで揺り返しが生じ、横転したり道逸脱する事故が発生しています。

右カーブ

首都高速道路などでも大型車の横転事故が多発しています。カーブ手前からの減速が不十分であったことにより、左路外へ逸脱してしまった事故や、左ガードレールや路肩に脱輪したり激突し、横転事故に発展した例もあります。右カーブでは対向車線の方が広く見え、視線が右側に向きやすいため、センターラインをはみ出してしまう事故が起こりやすいです。急カーブの場合、傾斜路面地帯で前方走確認物と接触し、横転してしまう事故に繋がります。

右カーブでの事故を防止するポイント

カーブの手前で十分に減速し、カーブの途中ではブレーキ操作を行わないようにします。カーブの途中での急ブレーキや急ハンドルは、スリップ事故やジャックナイフ現象が発生する可能性が非常に高くなります。ハンドルとブレーキの同一操作は絶対に避けるようにしてください。見通しの悪いカーブでは、道路先の対向車や駐車車両に十分注意して減速運転を心がけましょう。連結車は、内輪差によりトレーラー後部(ポール後部)が道路の内側に寄ってしまいます。接触に十分注意してセンターラインを確認しながら、近づき過ぎないように運転してください。

左カーブ

右カーブ同様、減速が不十分なことで右路外へ逸脱する可能性や、右ガードレールに激突する事故が起こりやすいです。ホイルベースが長い車両は、オーバーハングが大きく車両後部が対向車線にはみ出す事故が発生する可能性が高いです。左カーブでは、車幅が対向車線に近づきすぎたために接触する事故や、カーブ角度の小さい場所での接触や横転事故も多発しています。対向車線に突入してしまい、相手車両を大破し積荷が散乱するような重大事故も起こっています。
左カーブでの事故を防止するポイントは、基本的には右カーブでの事故防止ポイントと同じですが、特に夜間や山間部などの見通しの悪い道路では、対向車に十分に注意して減速してください。

下り坂

下り坂では、重量物輸送車両はスピードが加速しやすいため、前車との車間距離を長めに取るとともに、スピードのコントロールが重要になります。長い下り坂でフットブレーキを多用すると、フェード現象やベーパー・ロック現象が生じ、重大事故を発生させた事例が多数あります。
フェード現象とは、下り坂などでフットブレーキを過度に使いすぎた時、ブレーキライニングが加熱してしまい、摩擦力が急激に減少してブレーキの効きが悪くなる現象です。
ベーパー・ロック現象とは、こちらも下り坂などでフットブレーキを過度に使いすぎた時に起こる現象で、ブレーキドラムやブレーキライニングが過熱し、その熱がブレーキ液に伝わり、ブレーキ液が沸点を超えると(通常200度前後)気化し気泡が発生して、ブレーキを踏んでも圧力が伝わらず、ブレーキが効かなくなる現象です。
下り坂は、カーブや路面が濡れていたり積雪の場合と同様に、ブレーキ操作を慎重に行うとともに、急な坂をエンジン・ブレーキで十分安全が確保できる安全な速度を厳守しなくてはなりません。

下り坂にさしかった時には、シフトダウンをしてできる限りエンジン・ブレーキや排気ブレーキを使用して加速をあらかじめ防止します。坂を下り終えた後は、排気ブレーキを切り、他のブレーキ装置にも異常が内科を必ず確認して走行してください。急坂路の曲線部手前でフットブレーキを使用し、曲線路部ではブレーキ操作をしない。原則、坂道駐車は厳禁です。万が一の駐車時にはエンジンを切り、駐車ブレーキを確実に引いて、輪止めを確実に行ってください。

 

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

重量物輸送における交差点での事故防止


交差点は、一般的にも事故が発生しやすい場所ですが、重量物輸送の車両はその車の特性から特に注意する必要があります。前回の「重量物輸送における事故防止対策」でも少し触れましたが、今回も交差点事故についてご紹介いたします。

右折するとき

右折時には様々な種類の事故例があります。右折時の右側方車両の巻き込みや、右折後の横断歩道歩行者などの巻き込み事故や、対向車および対向車の陰のバイクや自転車などとの接触事故、右折時に待機車両や中央分離帯標識などに接触する事故などがあります。大型車両を含む連結車両、特にポールトレーラーの左後方の部分がはみ出すなどの事故や、減速が不十分であったことによる製品の落下や、ワイヤーが切断されて製品が散乱するなどの品質事故も含まれます。

右折時に発生しやすい事故を防ぐポイント

・右折する約30m手前あたりに差し掛かるときに早めに合図を出し、後方及び側方車両などに注意を喚起し、安全を確認した後で右折しましょう。

・車両が重量物であることを自覚し、横転を回避するために10km以下の最徐行で運転しましょう。

・直進車両や後方車両、特に隠れて見えなくなる可能性の高いバイクなどに厳重な注意を払いましょう。

・直進車両や側方車両などの動きを目視とミラーで確認し、防衛運転を徹底してください。

・右折時の横断歩道付近に注意を払い、巻き込み事故を防止するようにしてください。

・歩行者や自転車などがいる場合は、横断歩道の手前で一旦停止し、横断しきるのを待ちましょう。

・重量物輸送は車両の全長が長いため、右後方、左後方の接触事故を回避する運転を心がけてください。

・ポールトレーラーなどの車両からのはみ出しがある場合は、最徐行して接触事故を起こさないよう注意してください。

・右折時に待機車両や中央分離帯標識などに接触する可能性を常に念頭に置き、最徐行運転を行ってください。

左折するとき

左折時も、右折時と同様に様々な事故が起こりやすい箇所です。左折時の左側方車両の巻き込みや、左折後の横断歩道歩行者などの巻き込み事故や、左折時にトラクター前方の信号待ち車両との接触事故、左折角度が小さく狭い場所での接触事故などがあります。右折時と同様、大型車両を含む連結車両、特にポールトレーラーの右後方のはみ出し事故や、減速が不十分であったことによる製品の落下や、コイルが転落して信号待ちの乗用車を押しつぶした重大事故なども含まれます。左折時の事故を防ぐポイントは、基本的に右折時と同様です。

道路に隣接する工場などへ出入りするとき

道路に隣接する工場などへの入・出講時において、歩道通行人との接触事故や走行車両などとの交通事故が発生しています。お客様先から出講するとき、トラクターが歩道上でトレーラーがお客様工場内にある状態での重大事故も報告されています。工場から道路に進入するときに、横断歩道を歩いていた通行人と衝突したり、左折入構する時に左側にいた二輪車と接触をした事故なども報告されています。これらの事故を防ぐポイントとしては、右左折の時と同様に、10km/h以下の最徐行運転を厳守してください。道路から、または道路への入出講をするときは歩道の手前で一旦停止し、周囲の確認をしっかりしてから最徐行走行を行いましょう。また、周囲を通行する自転車や歩行者、周囲の車両の動きにも注意し、しっかりと安全確認を行ってください。

分岐路、パーキングエリア、コンビニ付近での走行

分岐路付近では、道路状況に不慣れな車両が不用意な運転をするケースが多く、十分な注意が必要です。また、パーキングエリアやコンビニ付近では急な飛び出しや予測のつかない進入、宇佐説があるため、所定の車間距離の確保と危険予知運転を徹底して行うことが大切です。ウイング車両などの前方確認不足になりがちな車両への追従走行は、極力回避するようにしてください。

 
引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

レディーバードクラブ


2月8日 レディーバードクラブ 関東甲信越静合同大会開催 SCREEN・HD・グラフィックアーツ業界のユーザー会が開催されました。当社は賛助会員として出席致しました。大会では、中桐万里子氏「七代目が語る二宮金次郎」、池谷裕二・東京大学教授「脳を知って脳を活かす」のご講演がありました。

PAGE展


2/8  2017PAGE展開催 東京池袋サンシャインシティで2017年PAGE展が開催されています。PEGE展は印刷産業の技術展示会です。当社では出展各社様の搬出入作業、ディスプレイを受託しております。

重量物輸送における事故防止対策


重量物輸送に従事している車両が起こす交通事故は、速度と重量及び固縛方法に起因した事故が圧倒的に多いことから、事故が発生するとその衝撃力と破壊力は一般車両とは比較できないほど大きくなり、重大な災害につながる可能性が高くなります。特に、交差点やカーブで積載物が落下したり、車両が横転したりする事故は、「加速度は速度の二乗、加えられた大きさに比例する」という基本認識の欠如にあり、管理者は固縛基準の厳守と速度オーバーをしない危険予知運転の重要性を徹底的に教育・指導し、プロドライバーを育成する必要があります。

停止距離について

停止距離は空走距離+制動距離であり、スピードを出せば出すほど停止距離は長くなります。雨天や積雪などの路面状況においては、減速して運転し、長めの車間距離の確保を徹底しなければなりません。例えば、25.520kgの貨物を積載した車両が半径20mのカーブを時速30kmで侵入した場合の力のかかり方と、同量の貨物を積載した車両が半径20mのカーブを時速40kmで侵入した場合の力の場合を比べると、速度が10km(約30%)増えただけで、力は1.8倍かかります。このように、速度と力の関係は非常に密接であり、少しの速度超過でも大事故につながる可能性が高いことを認識し、速度低減と確実な固縛を心がけた運転を行わなければなりません。

事故防止対策のポイント

・重量物輸送用のセミトレーラーはキングピンで連結されている車両であり、トレーラーの特性からもスピード超過が交通事故や品質事故に直結することを常に心に留めて運転に臨みましょう。

・人間の動体視力は、スピードが速くなるほど低下します。静止である状態の視野の広さは200度程度ですが、スピードを出せば出すほど視野は狭まります。40km/hで100度、100km/hで40度ほどに狭まります。この観点から、スピード超過運転は重量物輸送には厳禁です。

・走行速度を常時チェックする習慣を持ち、交通事故と品質事故の防止に取り組みましょう。

・車間距離は60km以下の速度では、走行速度から15kmを引いた車間距離を厳守します。60km/hでは45m、50km/hでは35mとなります。

交差点においての事故防止対策のポイント

・重量物輸送においての車両は、ホイールベースの長さや連結車両の特性、重量や速度に関わる加速度などの変化により、交差点での製品落下事故や重大事故が発生しています。交通事故の半数を占める交差点は、重量物輸送にとっても最重点危険地帯と考え、悲惨な事故事例を教訓に気持ちを引き締め事故防止に努めましょう。

・交差点では、侵入前に安全確認を行い、ブレーキペダルに足を置いて常に危険に備えてください。

・右左折は最徐行を厳守(10km/h以下)とし、目視をはじめバック・ミラー、サイド・ミラー、およびアンダー・ミラーで側面や直前、後方の安全を確認します。

・信号機の黄色を確認した時は、十分に車間距離を確保するために、基本的には停止します。

・青信号発進時は前後左右に注意を払い、前方の車の発信を確認してからスタートします。

・横断歩道は全て、一時停止を原則とします。歩行者や自転車がいる場合は、横断歩道の手前で一旦停止して横断を待ちましょう。

・車両の陰からのバイクなどの走行を見失わないように資格を注視する予測防衛運転を行うよう心がけてください。

 

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版

連結車両(セミトレーラー)のブレーキ特性


セミトレーラーのブレーキには、様々な種類があり、それぞれのブレーキによってブレーキが効くタイヤが異なります。連結車両はブレーキ操作についての理解の深さと正確さが重大事故を防ぎます。どのようなブレーキがあり、それぞれがどのような特徴があるのかを十分に理解しましょう。

1. フットブレーキ

トラクター部分とトレーラー部分のすべての車輪にほぼ同時に作動します。海外メーカーの中には、作動時間差を設定しているところもあるようです。

2. トレーラーブレーキ

 

トレーラー部分(後部)にのみ作動させるもので、運転席のレバーで操作します。走行中、エキゾースト(排気)ブレーキを作動させた時のトレーラーの押し上げ(突き上げ)防止が主な使い方です。また、信号での一時停止時は、駐車ブレーキの代わりとして代用したり(フットブレーキと併用します)、上り坂での坂道発進時や、下り坂での押し上げ防止(ジャックナイフ現象)などに利用します。

3. エマージェンシーブレーキ

 

トレーラー部分に作動する非常ブレーキで、ブレーキ・エア圧の低下時やエマージェンシーラインが破損した時に、安全のため自動的に作動します。

4. エキゾースト(排気)ブレーキ

エキゾーストブレーキはエンジンブレーキの一種であり、トラクターの駆動軸に作動させるもので、運転席のレバーで操作します。一定回転数以下になると自動的に作動しなくなるため、停止したらスイッチを解除する必要があります。雨や行き道、凍結路などの滑りやすい路面では、ジャックナイフ現象を起こしやすいので、使用しないようにしましょう(リターダーモ同様です)。仕組みとしては、エンジンの排気管内の弁を閉じることにより、排気ガスが抵抗となりピストンの動きを鈍くし、タイヤの回転を抑制する効果が出ます。

5. リターダー

リターダーを広義に定義すると、エキゾーストブレーキ、エンジンブレーキ、リターダーを指します。これらは同じ操作で作動します。スイッチを入れておけば、走行中にアクセルから足を話すだけで自動的にブレーキが効き始めます。リターダーは全てエンジンブレーキの効きをサポートするもので、駆動軸のみに効果があります。一般的にリターダーとは、電磁式、油圧式(流体式)、永久磁石式などによってプロペラシャフトの回転に抵抗を加え、制動力を得るものです。強力な制動力が得られるので、流体式のリターダーを使っていると、多用した際にエアーが不足したり、滑りやすい路面で後輪がスリップする原因となることがあります。各メーカー取扱説明書を熟読し、それぞれのリターダーの特徴を理解しましょう。

6. パーキングブレーキ(駐車ブレーキ、サイドブレーキ)

トラクター部分にはレバー式、トレーラー部分にはネジ式のものが装備されており、それぞれ独立して操作して作動させます。

7. マキシブレーキ

トラクター降臨にかかるスプリングブレーキを、マキシブレーキと呼びます。最近では、トレーラーにもスプリングブレーキが付いている場合は、連動するようになっています。基本的には、停車時における補助駐車ブレーキで、スイッチのON/OFFで操作します。取扱説明書には通常、「パーキングブレーキの補助として使用する」と記載されています。マキシブレーキは、マキシ、マキシマ、スプリングとも呼ばれています。

8. スプリングブレーキ

トラクター部分のパーキングブレーキであるとともに、ブレーキ・エア圧の低下時に自動的に作動する非常ブレーキです。最近はトレーラー部分にも装着されることがあります。

引用参照 鋼材等重量物輸送に携わるプロ運転者・管理者用ガイドブック 改訂版